点図形「おてほんと おなじ さんかくと しかくと たいかくせんを えらぼう」
もんだい
おてほんと おなじ かたちは どれかな?
この問題の図: 三角・四角・対角線を組み合わせた7本の線で作る図形のお手本と同じものを4択から選ぶ問題。線の向きと位置の関係を見抜く力を育てます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
ひだりうえ(やね・しかく・なな下がりの たいかくせんが ぜんぶ おてほんと そろっている かたち)
かいせつ(おうちのかたへ)
四角・屋根・対角線という3要素を組み合わせ、7本の線で作る図形です。間違いには「対角線が逆向き(右上→左下)」「屋根の頂点が左端にズレている」「四角の左下が中央に寄って台形になっている」が含まれます。要素ごとに観点を区切ること(屋根→四角→対角線)が、複雑な点図形を見比べる基本動作になります。
出題背景と育つ力
点図形は、お手本に引かれた線を点と点の位置関係で正しく読み取り、同じ形を再現したり見分けたりする課題です。小学校受験では、4択から「お手本とまったく同じ形」を選ぶ照合タイプと、自分で点をつないで模写するタイプの両方で頻出します。この問題は、四角・屋根(やね)・斜めの対角線という3つの部品を7本の線で組み合わせた、ふつうレベルの照合問題です。ひとつの形に複数の要素が重なっているため、全体をなんとなく眺めるだけでは正解にたどり着けず、部品ごとに位置と向きを確かめる観察力が求められます。
この課題で育つのは、複雑な形を要素に分解して、一つひとつを基準と突き合わせる力です。屋根の頂点はどの点にあるか、対角線はどちら向きに下がっているか、四角の角は点の上にきちんと乗っているか。こうした「部分に注目しながら全体も見失わない」見方は、後の重ね図形や回転図形、さらには文字や数字を正確に写し取る学習の土台になります。正解の左上は、屋根の頂点が中央の点にあり、四角が崩れず、対角線が左上から右下へ下がる向きで、3要素すべてがお手本とそろっている形です。
よくあるつまずき
いちばん多いのが、対角線の向きの取り違えです。お手本の対角線は左上から右下へと下がっていますが、間違いの選択肢には、同じ場所に引かれていても右上から左下へと逆向きに下がっている形が混ざっています。斜めの線は、年中から年長の時期にはまだ「ななめがある」ことには気づけても「どちら向きのななめか」までは意識が回りにくく、向きだけが違う形を同じものと感じてしまいがちです。線が一本通っていること自体に安心して、向きの確認を飛ばしてしまうのが原因です。
次に多いのが、屋根の頂点の位置ずれです。お手本では屋根のてっぺんが横の真ん中の点にありますが、頂点が左端の点にずれていると、左右が非対称な傾いた屋根になります。子どもは「上にとんがりがある」という大まかな印象でとらえてしまい、てっぺんが何番目の点に乗っているかという細かな位置までは見ていないことがあります。これは、形の全体像は把握できても、基準となる点を一つに定めて数える習慣がまだ育っていない発達段階によるものです。
もうひとつが、四角の崩れの見落としです。間違いの選択肢には、四角の左下の角が中央寄りに引き込まれて、四角ではなく台形になっている形があります。四角はいちばんなじみのある部品なので「ちゃんと四角がある」と早合点して、角の点の位置までは確かめずに通り過ぎてしまいます。見慣れた部品ほど確認がおろそかになりやすい、という点も覚えておくと声かけがしやすくなります。
家庭での声かけ例
まずは、形を一気に見比べようとせず、部品に分ける合図から始めてください。「この形には、やねと、しかくと、ななめのせんがあるね。3つの部品にわけて、ひとつずつくらべてみよう」と声をかけ、お手本の上で屋根、四角、対角線を順番に指でなぞらせます。指でなぞると、目だけで追うより向きや位置が体に残りやすくなります。
部品ごとの確認では、答えの理屈に沿った問いかけが効きます。屋根なら「てっぺんは、まんなかの点にのってる?はしっこじゃない?」、対角線なら「このななめのせんは、どっちからどっちにさがってる?左の上から右の下だね」と、向きを言葉にさせてあげてください。四角については「よっつの角は、ぜんぶ点の上にちゃんとのってる?へこんでいないかな」と確かめます。それぞれの選択肢を、この3つの観点で順にチェックしていくと、左上だけが全部そろっていることに子ども自身が気づけます。
間違えてしまったときは、答えを教えるのではなく、ずれている部品を一緒に探す形に切り替えてください。「やねは合ってたね。じゃあ、ななめのせんはお手本とおなじむきだったかな?」と、合っている部品をまず認めてから、怪しい一カ所に注意を戻してあげると、自分で違いを見つけ直せます。慣れてきたら、対角線を2本に増やした形など、部品の数が多い応用にも同じ「分けて比べる」やり方で挑戦してみてください。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 複数要素を分解して照合する力
- 教え方のコツ: 「3つの部品(やね・しかく・ななめ)に分けて、ひとつずつ比べる」
- ステップアップ: 対角線を2本に増やすなど、要素数を増やした応用に挑戦