シーソー「どっちが おもい?」
もんだい
おもいのは どっちかな?
この問題の図: 1台のシーソーから重い方を選ぶやさしい問題です。直接比較の基礎を学びます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
ぞう が おもい
かいせつ(おうちのかたへ)
1台のシーソーによる直接比較です。シーソーの下がっている側が重いことを理解できれば解ける問題です。
出題背景と育つ力
つりあい・シーソーは、小学校受験の「比較」領域の入り口にあたる出題です。この問題は、ぞうとねずみが乗った一台のシーソーが左、つまりぞうの側に下がっている図を見て、重いのはどちらかを選ぶ形になっています。重さの差が見た目にもはっきりした組み合わせを一台のシーソーで読み取るこの形は、比較領域のいちばん最初の一段です。ここで問われているのは計算ではなく、傾きという目に見える情報を「どちらが重いか」という言葉の結論に置きかえる力です。
この出題タイプで育つのは、見たものを根拠にして判断する観察力と、量を比べる感覚の土台です。年中から年長にかけては、ものの重さをまだ手で持った感覚でしか捉えられない時期ですが、シーソーを通して「直接持たなくても、傾きを見れば重い方が分かる」という間接比較の発想に出会います。この一台のシーソーで身につけた理解は、後に二台のシーソーで三つのものを比べたり、AよりB、BよりCだからAが一番重い、と順序立てて考える推理へとまっすぐつながっていきます。難関校で問われる重さの系列問題も、すべてこの一枚の傾きを読む力が出発点です。今回のように答えが一目で分かるやさしい問題のうちに、傾きと重さの結びつきを確かなものにしておくことが大切です。
よくあるつまずき
この問題でいちばん多いつまずきは、傾きの向きとは関係なく「大きいぞうの方が重い」と、体の大きさだけで答えてしまうことです。今回はたまたまぞうが大きく、かつ重いので正解になりますが、お子さんが見ているのは傾きではなく体の大きさかもしれません。ここで正解しても理屈が抜け落ちていると、次に大きいけれど軽いものが出た瞬間に間違えます。正しく答えられたときほど、なぜそう思ったのかを聞いて、傾きを根拠にできているか確かめてあげてください。
逆の取り違えも起こります。シーソーは下がった側が重いのに、上がっている側、つまり高く持ち上がっている方を「すごい・強い・重い」と感じてしまう子がいます。ブランコや滑り台の楽しい記憶から、高い方を良いもの・大きいものと結びつけてしまうのです。今回は左のぞうの側が下がっていますが、この「下がった方が重い」という向きが感覚的に逆に入ってしまうと、上がっているねずみを選んでしまいます。
もう一つは、言葉の置きかえでつまずくケースです。傾きは見て分かっていても、「おもいのは どっち」と聞かれた瞬間に、重いと下がるの対応がほどけて固まってしまう子がいます。これは理解不足ではなく、見たことを言葉の答えに変える経路がまだ細いだけです。年齢とともに自然に太くなる部分なので、焦らず、傾き、重い、こたえ、の順に一つずつ言葉でなぞる練習が効きます。
家庭での声かけ例
まずは紙の上だけで完結させず、実物で傾きを体験させるのがおすすめです。鉛筆の上に定規を渡し、片側に消しゴム、もう片側にティッシュ一枚を載せて、グッと下がる側を一緒に見ます。そのうえで「下がった方が重いんだね」と言葉にしてあげてください。この体験があると、プリントのぞうとねずみのシーソーを見たときに、傾きと重さがすぐに結びつきます。
問題に向かうときは、いきなり答えを聞かず、指でたどらせるのが効果的です。「シーソーの どっちが下に さがってる?指でさわってみて」と傾きの向きそのものに注目させ、ぞうの側が下がっていることを確認します。次に「下がった方は、重いのかな軽いのかな?」ときまりを思い出させ、最後に「じゃあ おもいのは どっち?」と結論を言わせます。傾きを見る、きまりを当てる、答えを言う、この三段を毎回ふむことで、大きさだけで答えるクセが消えていきます。
正解できたら、理由までほめてあげてください。「ぞうの方が下がってたから、そう思ったんだね」と、お子さんの根拠を言葉にして返すと、傾きを見て判断したことが正しいやり方だと本人の中で固まります。慣れてきたら、わざと「ねずみの方が重いんじゃない?」とゆさぶってみるのも力になります。下がっているのはぞうの側だから違う、とお子さんが説明し返せたら、このタイプは充分に身についています。そうなれば、二台のシーソーで三つを比べる次の段階へ安心して進めます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 重さの大小比較の理解
- 教え方のコツ: 「シーソーは おもいほうが さがるんだよ」と教えましょう
- ステップアップ: 2台のシーソーで3つのものを比べる問題へ