わける「おなじ かずずつ」
もんだい
りんごが ぜんぶで 12こ。 みえるのは 4こ。 のこりを 2つの はこに おなじ かず ずつ いれました。 はこ 1つに りんごは なんこ?
この問題の図: 全体から見える数を引き、残りを2つに等分する多段推論問題です。数の分割と等分の両方を問います。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
1つの はこに 4こ(12 − 4 = 8、8 ÷ 2 = 4)
かいせつ(おうちのかたへ)
「全体 − 見えている数」で残りを求め、それを等分する二段階の推論問題です。小学校受験では「○○個を同じ数ずつ分ける」という等分の概念が頻出します。
計算式を教えるのではなく、「まず残りを数えて、それを2つに分ける」という手順を言葉で追えるように導きましょう。
出題背景と育つ力
この問題は「数の分割」、なかでも全体から見える分を取り除いた残りをきっちり等分する、二段構えの出題タイプです。小学校受験では「あめを2人で同じ数ずつ分けると1人いくつ?」「箱に同じ数ずつ入れる」といった等分の場面が、おはじき・くだもの・おかしなどの身近な題材でくり返し問われます。この問題のように、最初から残りの数を教えてくれるのではなく、まず全体の12個から見えている4個を取り除いて「残りは8個」と自分でつかみ、そのうえで8個を2つの箱に同じ数ずつ分ける、という流れになっているのが特徴です。一度の操作で答えが出ず、二つの段階を順番にたどる必要があるため、難易度はチャレンジに位置づけています。
ここで育つのは、頭の中に数のまとまりを思い描き、それを公平に分ける力です。式の暗記ではなく、「全部のうち、もう分かっている分を取りのける」「のこりを二つに分けると、どちらも同じ数になる」という見通しを言葉と手の動きで追える力が、後の引き算やわり算の土台になります。配るときに片方だけ多くならないよう一個ずつ交互に置いていく感覚は、公平さや一対一対応の理解にもつながり、お友だちとおやつを分ける日常の場面ともそのまま結びつきます。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、見えている4個をそのまま答えにしてしまうパターンです。図には4個のりんごと、中身の見えない箱が二つ描かれているため、目に入った「4」に引っぱられて「箱1つに4個」と答え、それがたまたま正解と同じ数になることがあります。答えは合っていても、12個から4個を取りのけて残り8個を出す段階を飛ばしているので、数が変わると一気に解けなくなります。お子さんが即座に4と答えたときは、なぜそうなるのかを一度たずねてみてください。
次に多いのが、二段階のうち片方で止まってしまうつまずきです。「全体12から見える4を取ると8」までたどり着いても、その8をそのまま箱の答えにして「8個」と言ってしまう。逆に「2つの箱に分ける」という言葉だけが耳に残り、12を2で分けて「6個」と答えてしまうこともあります。選択肢に6があるのは、この取りのける段階を抜かした子がつまずきやすいからです。残りを出すことと、それを等分することは別々の作業だと、順番をはっきり区切ってあげることが大切です。
年中から年長の時期は、頭の中だけで「8を半分にすると4」と組み立てるのがまだ難しい発達段階です。10より大きい数のまとまりを一度に思い描くのも負担が大きく、見えないものを想像で補う力も育っている途中です。ですから、ここで間違えるのは理解が足りないのではなく、頭の中での操作がまだ手の動きに追いついていないだけのことがほとんどです。実物を使えばすっと分けられるお子さんも多いので、焦らず具体物で支えてあげてください。
家庭での声かけ例
まずは本物のりんごやおはじきを12個用意して、「ぜんぶでいくつあるかな」と一緒に数えるところから始めてください。数え終えたら、そのうち4個だけを手前に並べ、「これは見えているりんごだよ。のこりはいくつかな」と問いかけます。残りの8個を一緒に取り分けて数えることで、「12個のうち4個を取りのけると8個がのこる」という最初の段階を、目と手ではっきり確かめられます。ここを飛ばさず一段ずつ進めるのが、この問題のいちばんの勘どころです。
残り8個がそろったら、空き箱や紙のお皿を二つ用意して、「この8個を、どちらの箱も同じ数になるように入れてみよう」と声をかけます。このとき、片方にまとめて入れるのではなく、「こっちに1つ、あっちに1つ」と一個ずつ交互に置いていくよう促すと、自然に同じ数ずつ分かれていきます。最後に「箱の中はいくつかな、両方とも同じになった?」と確かめると、答えの4個に自分でたどり着けます。当たったかどうかより、二つの箱が同じ数になったことを一緒に喜んであげてください。
慣れてきたら、実物を片づけて「もしりんごが見えなくても、お話だけで考えられるかな」と挑戦してみましょう。「全部で12、見えるのは4、のこりを2つに同じ数ずつ」とゆっくり言葉でなぞり、お子さんが指を折ったり頭の中で分けたりする様子を見守ります。すらすら解けるようになったら、残りを3つの箱に分ける問題や、ちょうど分けきれずに1個あまる問題へと広げていくと、等分の感覚がさらに深まります。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 減算+等分の複合推論
- 教え方のコツ: おはじきを机に並べ、実際に分けてみせる
- ステップアップ: 3つに等分、余りが出る等分(割り切れない)へ