系列「おおきさが かわるよ」
もんだい
まるの おおきさと いろが きまりよく かわっています。あいている ところに はいるのは どれかな?
この問題の図: 形が大→中→小と変化しながら色も変わる増減パターンの系列問題です。成長・縮小の法則を見抜く力を鍛えます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
みどりの ちいさい まる
かいせつ(おうちのかたへ)
この問題には2つのルールが同時に適用されています:
- 大きさのルール: 大→中→小 の繰り返し(6つ目は小)
- 色のルール: 赤→青→緑 の繰り返し(6つ目は緑)
ふつうレベルの系列(形+色の2属性繰り返し)とは異なり、大きさの増減パターンという質的に異なる認知要素があります。「だんだん小さくなる→また戻る」という増減の概念を理解する必要があります。
紛らわしい選択肢として「緑の大きい丸」(色は正しいが大きさが違う)と「青の小さい丸」(大きさは正しいが色が違う)を用意しています。
出題背景と育つ力
系列・法則性の問題は、小学校受験の推理分野でもっとも出題頻度が高いものの一つです。多くの学校では、形が規則正しく並んでいる中で、空いているところに入るものを選ぶという形で問われます。基礎レベルでは色や形が一つの規則で繰り返されますが、この問題のように大きさが大・中・小と変化し、同時に色も赤・青・緑と循環する、二つの規則が重なった出題は難関校レベルでよく見られます。一つの絵を見るだけでは答えが出せず、複数の手がかりを同時に追いかける必要があるため、注意の配分と論理の力がまとめて試されます。
この問題で育つのは、規則を自分で見つけて先を予測する力です。並んでいるものをただ眺めるのではなく、丸は大きくなったり小さくなったりを繰り返している、色は赤から始まって三つでひとまわりしている、と、変化の中にひそむ決まりを言葉にしてとらえる体験になります。今回は六番目が空いていて、その直前の五番目が中くらいの青ですから、大きさは小へ、色は緑へと進み、答えはみどりの小さい丸になります。大きさが小さくなった後にまた大きく戻るという増減の感覚は、後の数の増減や、すごろく・観覧車といった他の推理課題にもつながる土台です。二つの規則を別々に追って、最後に重ね合わせて一つの答えにまとめるという頭の使い方そのものが、この一問で鍛えられます。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、二つの規則のうち片方だけに気を取られてしまうことです。この問題では正解がみどりの小さい丸ですが、選択肢にはわざとみどりの大きい丸と、あおの小さい丸が混ぜてあります。色だけを見ていたお子さんは緑が合っているからと大きい緑を選んでしまい、大きさだけを見ていたお子さんは小さいから合っていると小さい青を選んでしまいます。どちらも半分は正しいのに、もう片方の規則を見落としているために間違えます。これは色と大きさを同時に頭に置いておくことがまだ難しい、年中から年長前半によく起こる発達段階のつまずきです。
次に多いのが、大きさの増減のとらえ方です。赤・青・緑のように種類が入れ替わる規則は比較的気づきやすいのですが、大・中・小という大きさは、だんだん小さくなるところまでは見えても、その後また大に戻るという折り返しを見落としがちです。今回は五番目が中くらいの青なので、お子さんによっては、だんだん小さくなっているから次はもっと小さい、と素朴に考えて、たまたま小を選んで正解にたどり着くこともあります。ただこれは増減の規則を理解して選んだのではなく、結果が合っただけのことがあるので、理由を聞いてみると本当に分かっているかどうかが見えてきます。
もう一つ、空いているのが最後の六番目だという位置の影響もあります。一番後ろが空いていると、直前の絵だけを見てこの次を当てようとして、最初から続く全体の流れを確かめないまま答えてしまうことがあります。三つでひとまわりという周期に気づけないと、五番目までの並びをきちんとさかのぼって確かめられず、勘で選ぶことになりがちです。
家庭での声かけ例
まずは規則を一つずつ分けて見つける手順をおすすめします。最初に、大きさだけ、指でさしながら言ってみようね、と声をかけ、お子さんと一緒に、大きい、中くらい、小さい、大きい、中くらい、と左から順に唱えていきます。ここまで言えたら、じゃあ次に空いているところは、どんな大きさになりそう、と尋ねます。同じように今度は色だけに注目して、赤、青、緑、赤、青、と唱え、次の色は何かなと確かめます。大きさで小、色で緑が出てきたら、二つ合わせると、みどりの小さい丸だね、と最後に重ねてあげると、二つの規則を統合する流れが自然に身につきます。
選択肢で迷ったときは、間違いの選択肢を一緒に消していく声かけが効きます。みどりの大きい丸はどう、色は合ってるけど、大きさはどうかな、あおの小さい丸は、小さいのは合ってるけど、色はこれでいいかな、と、惜しい選択肢のどこが合っていてどこが違うのかを言葉にさせてみてください。半分合っているからこそ選びたくなるという気持ちに寄り添いながら、両方そろって初めて正解だと気づける流れをつくると、ひっかけに強くなります。
正解できたときは、どうしてそれだと思ったの、と理由を聞いてあげてください。たまたま当たった場合でも、説明しようとする中で本人が規則に気づき直すことがあります。慣れてきたら、紙に丸を描いて続きをお子さん自身に並べさせたり、おはじきやブロックの大きさと色を使って同じ規則を実際に作らせてみると、目で追うだけでなく手を動かして増減と循環を体で覚えられます。あたたかく一緒に唱えながら進めるだけで、難関校レベルの二つの規則も無理なく追えるようになっていきます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 増減パターン認識力・複合ルールの理解
- 教え方のコツ: 「大きさだけ見てごらん」「次は色だけ見てごらん」と属性を分けて考えさせましょう
- ステップアップ: 形も同時に変化する3属性パターンへ