系列「つぎの かたちは?」
もんだい
あいている ところに はいるのは どれかな?
こたえ
あかい まる
かいせつ(おうちのかたへ)
「○→□」の2つが交互に繰り返されるシンプルなパターンです。形だけの変化(1属性)なので「やさしい」レベルです。
出題背景と育つ力
「○→□→○→□」と2つの形が交互に並ぶ系列は、規則性に出会うはじめの一歩として位置づけられる基礎中の基礎です。小学校受験の入門期、年中さんの後半から年長さんの初めにかけて、家庭学習でも問題集でも最初に取り組むパターンです。慶應義塾幼稚舎や早稲田実業学校初等部のような難関校はもちろん、面接重視の伝統校でも、思考の出発点として2要素の交替パターンが下地になっています。ここでつまずかずに「次は○だ」と即答できることが、3要素・4要素のより複雑な系列に進む条件になります。
この問題で育つのは、並びの中に「ひとかたまり」を見つけて、それが何度もくり返される、と捉える抽象化の力です。3〜5歳の子どもは「赤・青・赤・青…」のように1要素ずつ確認していくのが普通ですが、5〜6歳になると「赤と青で1セット」と頭の中で束ねられるようになります。この束ねる感覚は、後の数の構成や、図形のくり返し模様、簡単なリズム楽譜の理解にもつながる、思考のとても大切な土台です。
よくあるつまずき
2要素の交替パターンでも、子どもがつまずくポイントは意外といくつもあります。
ひとつめは、空欄の直前だけを見てしまうケースです。今回は「○・□・○・□・?」と並んでいて、空欄の直前は□です。この□に引っぱられて「次もまた□かな」と答えてしまう子は、まだ「交互に変わる」という発想が頭の中にできていません。隣どうしの関係だけで考えていて、全体のリズムを見ていない状態です。
ふたつめは、形と色のどちらに注目すればよいか迷うケースです。今回は赤い○と緑の□で、色と形の両方が交互に変わります。「赤・赤・赤…」と色だけを追って混乱したり、形だけを追って色を見落としたりするタイプは、注目する要素を切り替えられていないサインです。
みっつめは、選択肢の中から「全く別の形」を選んでしまうケースです。三角形が選択肢にある今回の問題で、もし三角を選んだら、それは並びの中に三角は一度も出てきていないことに気づけていない状態。系列の中に登場する形だけが答えになる、という基本ルールを声に出して確認しておくと防げます。
家庭での声かけ例
系列の入り口は、机の上の問題集よりも、おうち遊びでの声かけのほうがよく身につきます。
問題を一緒に見るときは、最初から最後まで指でなぞりながら声に出して読みます。「まる、しかく、まる、しかく、まる、?」と、リズムよく読み上げてみてください。お子さんが「しかく!」と答えたら、「どうしてしかくだと思った?」と理由を聞きます。「だって、まる、しかくの繰り返しだから」と答えられたら、規則性を見つける芽が育っている証拠です。
おもちゃ遊びでも練習できます。色違いのブロックを「赤・青・赤・青…」と並べ、お子さんに「続きをどうぞ」と渡します。次は何色を置くか、置いた後に「どうしてこの色にしたの?」と聞いてあげてください。シールを使って、ノートに「丸・四角・丸・四角」と貼っていく遊びも喜ばれます。
おやつのときには「ひとくち食べたら、お水ひとくち、また食べたら、お水ひとくち、これも交互だね」と日常生活の中の交互パターンに気づかせます。お風呂で湯船から出るときに「右足、左足、右足、左足」と声をかけるのも、リズムをとらえる練習になります。
うまく答えられたときは、「ちゃんと繰り返しを見つけられたね」と、結果よりも見つけ方をほめてあげましょう。次の問題でも自分から繰り返しを探そうとする姿勢が育ちます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: パターン認識力
- 教え方のコツ: 「まる、しかく、まる、しかく…つぎは?」と声に出して読みましょう
- ステップアップ: 3つの形の繰り返し(○△□)に挑戦しましょう