回転図形「やじるしを 2かい まわすと どれ?」
もんだい
やじるしを 2かい まわすと、どれに なるかな?
この問題の図: 矢印を時計回りに90°ずつ2回(合計180°)回転させた形を4択から選ぶ問題。2段階の回転を頭の中で合成する力を育てます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
4番(180°回転した矢印)
かいせつ(おうちのかたへ)
90°ずつ2回まわすと、合計180°になります。
- 1回目(90°): 右向き → 下向き
- 2回目(90°): 下向き → 左向き(合計180°)
- 1番 → 右向き(0°・回転なし)
- 2番 → 下向き(90°・1回のみ)
- 3番 → 上向き(270°)
- 4番 → 左向き(180°・正解)
「1回まわしたら? もう1回まわしたら?」と段階的に考えさせましょう。
出題背景と育つ力
回転図形は、小学校受験の図形領域で頻出のテーマです。とくにこの問題のように「90度ずつ2回まわす」という複数回の回転を扱うものは、難関校で出される発展的な出題で、慶應幼稚舎や雙葉、お受験を重視する私立校のペーパーで姿を変えながら繰り返し問われます。実物の積み木やカードを回せば答えが見える一方で、ペーパー上では頭の中だけで形を動かさなければならないため、空間をイメージする力が試されます。
この問題で育つのは、ひとつの操作を頭の中で2回つなげて答えを出す合成の力です。右向きの矢印を1回まわして下向きにし、それをさらにもう1回まわして左向きにする、という二段構えの思考は、後の系列や置き換え、サイコロの展開といった「手順を積み重ねる」課題すべての土台になります。最終的に180度の左向き矢印を選べるかどうかは、途中の下向きという中間状態をきちんと保持できるかにかかっており、ワーキングメモリと推理力を同時に鍛える出題です。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、2回まわすところを1回でやめてしまうことです。この問題の2番は90度だけまわした下向きの矢印ですが、お子さんが「1回まわした答え」をそのまま選んでしまうと、まさにこの2番に引っかかります。途中の下向きが頭に強く残るため、そこで満足して手が止まってしまうのです。年中から年長の前半では、操作を2つ続けて保持すること自体がまだ難しく、これは発達の途中ではごく自然なつまずきです。
次に多いのが、まわす向きが途中で逆になってしまうケースです。時計回りのつもりが最初から反時計回りにまわしてしまうと、右向きから上向き(270度)へ進み、左向きの4番ではなく上向きの3番を選んでしまいます。右へ右へと同じ向きにまわし続ける、という一貫性を保つのが、この年齢では思いのほか難しいところです。
もうひとつ、そもそも矢印を動かさずに見た目の印象だけで選んでしまう子もいます。その場合は1番の右向き、つまり元のままの形を選びがちです。「まわす」という言葉は知っていても、頭の中で形を実際に動かす経験が少ないと、回転そのものがイメージできません。間違えたときは叱るのではなく、どの段階でつまずいたのかを見てあげると、お子さんに合った手助けが見えてきます。
家庭での声かけ例
まずは矢印を一気に2回まわそうとせず、1回ずつ区切って声に出させてあげてください。「1回まわしたら、どっちを向くかな?」と聞いて、お子さんが「下!」と答えられたら、すかさず「正解。じゃあ、その下向きをもう1回まわしたら?」と続けます。中間の下向きを口に出して確かめてから次へ進むことで、2番で止まってしまう失敗をぐっと減らせます。
頭の中だけで難しそうなときは、矢印を紙に描いて切り抜き、机の上で実際にまわしてみましょう。指で時計の針のように右へ右へとまわしながら、「右、下、左」と一緒に声をそろえると、まわる向きが一定であることが体で分かります。下向きで一度止めて「ここがさっきの1回目だね」と確認すると、ペーパーに戻ったときも途中の段階を思い出しやすくなります。
正解の左向きにたどり着いたら、「右向きから反対っかわになったね」と、元の形と見くらべる声かけを添えてあげてください。180度まわすと逆さまや反対を向くという感覚が残ると、次の3回まわす問題やL字の回転にも自信を持って進めます。できたところをしっかり言葉にしてほめることが、図形を楽しむ気持ちにつながります。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 複数回転の合成・段階的推理
- 教え方のコツ: 途中の向きを「1回めの答え」として声に出させましょう
- ステップアップ: 3回回転(zukei-015)や、L字の複数回転問題へ