回転図形「やじるしを 3かい まわすと どれ?」
もんだい
やじるしを 3かい まわすと、どれに なるかな?
この問題の図: 矢印を時計回りに90°ずつ3回(合計270°)回転させた形を4択から選ぶ問題。3段階の回転を頭の中で追う最難関チャレンジです。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
4番(270°回転した矢印)
かいせつ(おうちのかたへ)
90°ずつ3回まわすと、合計270°になります。
- 1回目(90°): 右向き → 下向き
- 2回目(90°): 下向き → 左向き
- 3回目(90°): 左向き → 上向き(合計270°)
- 1番 → 右向き(0°・回転なし)
- 2番 → 下向き(90°・1回のみ)
- 3番 → 左向き(180°・2回)
- 4番 → 上向き(270°・正解)
3回まわすのは「残り1回で360°になる」とも教えられます。「あと1回まわしたら元の向きに戻る」と理解させると定着しやすいです。
出題背景と育つ力
回転図形は、ある形を時計回りや反時計回りに「カチッ、カチッ」とまわしたとき、最後にどんな向きになるかを頭の中だけで思い描く力をみる出題です。小学校受験では、この問題のように矢印や旗、L字などの「向きがはっきりわかる形」を使い、90度ずつまわした結果を四つの選択肢から選ばせる形でよく出ます。今回は右向きの矢印を時計回りに90度ずつ3回、合計270度まわして上向きになる、という3段階を最後まで追いきれるかが問われています。
ここで育つのは、目に見えないものを頭の中で動かして操作する「心的回転」と呼ばれる力です。実際に紙をまわせば誰でも答えはわかりますが、この問題は手を使わずに、頭の中で1回目、2回目、3回目とコマを進めていく必要があります。途中の向き(右から下、下から左、左から上)を順番に保持しながら最後まで進める力は、のちの算数の図形やプログラミング的な手順思考にもつながる、思考の土台になる力です。難易度がチャレンジに設定されているのも、1回ではなく3回という段階の多さが理由です。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、3回まわすつもりが頭の中で1回や2回で止まってしまい、下向きの2番や左向きの3番を選んでしまうことです。お子さんは途中の向きをイメージできていても、「いま何回目か」という回数の管理を同時にできず、どこかで数え落としてしまいます。年中から年長のお子さんは、向きを思い描くことと回数を数えることを同時に進めるのがまだ難しい時期なので、これはとても自然なつまずきです。
次に多いのが、まわす向きを取り違えるパターンです。この問題は時計回りなので270度まわすと上向きになりますが、反時計回りだと思い込んで動かし始めると、最後が下向きになって答えがずれてしまいます。矢印のように向きのある形は、出発点の「右向き」と「どちらまわりか」をしっかり押さえないまま動かすと、途中で迷子になりやすいのです。
もう一つは、最後の上向きという答えが感覚的にしっくりこないケースです。3回もまわしたのに、スタートに近い上向きに戻ってくるため、「こんなにまわしたのに変だ」と感じて、つい大きく動いた左向きの3番や下向きの2番を選んでしまいます。270度はあと90度で一周して元に戻る、という位置関係がまだ実感できていないことが原因です。
家庭での声かけ例
まずは紙に右向きの矢印を一つ描いて、お子さんの手で実際にまわしてもらうところから始めてください。「いっかいまわすと、どっちを向いた?」と一回ごとに声をかけ、右から下、下から左、左から上と、向きが変わるたびに一緒に確かめます。頭の中だけで考えさせる前に、手と目で「90度まわすと向きが変わる」感覚を体に入れておくと、イメージがぐっと安定します。
次に、回数を声に出して数える工夫が効果的です。「いち、にぃ、さん」と言いながら一回まわすごとに指を一本ずつ折っていくと、3回目で止まる目印になります。下向きの2番や左向きの3番を選んでしまったときは、叱らずに「いまのは何回目でとまったかな、もう一回いっしょに数えてみよう」と、回数の数え落としにそっと気づかせてあげてください。
慣れてきたら、矢印を旗やL字に変えて同じ手順をくり返してみてください。形が違っても、出発点の向きを押さえて時計回りに3回まわすという考え方は同じだと気づくと、回転図形そのものへの自信につながります。「あと一回まわしたらどこを向くかな?」と問いかけ、上向きからもう90度で右向き、つまりスタートに戻ると一緒に確かめると、270度がゴールの一歩手前だという感覚も手と目で残ります。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 3段階回転の合成・360°の概念の基礎
- 教え方のコツ: 「4回まわしたら元に戻る」というルールを教えましょう
- ステップアップ: L字の3回転問題や、異なる角度(180°+90°等)の組み合わせ問題へ