線対称「おって 両がわが ぴったり 重なる 形は どれ?」
もんだい
まんなかの てんせんで おったとき、りょうがわが ぴったり かさなる 形は どれかな?
この問題の図: 4つの図形のうち、点線で折ったときに両側がぴったり重なる図形(線対称な図形)を選ぶ問題です。対称軸を自分で確かめる力を養います。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
正方形(しかく)(ひだり うえ)
かいせつ(おうちのかたへ)
線対称な図形を「自分で見つける」問題です。点線で折って両側が完全に重なる図形を選びます。正解は正方形で、縦の対称軸で折ると左半分と右半分がぴったり重なります。
平行四辺形は線対称ではありません(点対称のみ)。L字型は対称軸がありません。不規則な三角形(不等辺三角形)も対称軸を持ちません。一つひとつ「点線で折ったらどうなる?」と確かめながら考えるのがポイントです。
出題背景と育つ力
線対称の問題は、小学校受験の図形分野でくり返し問われる定番です。多くの問題は「点線で折るとぴったり重なる形」を見つけたり、対称軸が引いてある図形の片側を完成させたりする形で出されます。この問題はそのなかでも、四つの図形を見比べて、対称軸を自分で頭の中に引きながら「折ったら重なるかどうか」を一つずつ確かめさせる、見極め型の出題です。答えがあらかじめ用意された軸で折る形ではなく、子ども自身が「ここで折ってみよう」と仮の折り目を想像しなければならない点に、チャレンジ難易度らしさがあります。
この問題で育つのは、図形を半分に分けて左右を頭の中で重ね合わせる、空間のイメージ操作の力です。正方形は縦に折れば左右がそろいますが、平行四辺形は折るとずれてしまい、L字型はどこで折っても片側がはみ出し、ななめの三角形も折り目が見つかりません。こうした違いを「なんとなく整って見えるか」ではなく「折ったら本当に重なるか」で判断する習慣がつくと、後の回転図形や折り紙の展開図など、より複雑な図形課題にも対応できる土台になります。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、平行四辺形を正解だと選んでしまうことです。平行四辺形はパッと見が左右でつり合って見えるため、「きれいな形だから折れそう」と感じてしまいます。けれども実際に縦で折ると、上の辺と下の辺のずれがそのまま重ならないずれになって現れます。見た目の整い具合と、折ったときに重なるかどうかは別のことなのですが、年中から年長の子どもは見た目の印象で判断しやすく、ここで引っかかる子がとても多いです。
次に多いのが、L字型を「半分にできそう」と勘違いするケースです。L字は縦にも横にも折り目を探したくなりますが、どこで折っても出っぱった部分だけがはみ出してしまい、ぴったりは重なりません。また、ななめにかたむいた三角形は、二等辺三角形のような「とがった先から下ろせば折れる形」と混同されがちです。三角形ならどれでも対称軸がある、と思い込んでいる子は、辺の長さがすべてちがう三角形でも軸があると考えてしまいます。
これらのつまずきの根っこには、頭の中だけで形を折るイメージがまだ育ちきっていない、という発達段階の事情があります。この年齢の子は、実際に手で折った経験の数だけ、心の中で折るイメージが正確になっていきます。ですから間違えたときは「考え方が悪い」のではなく「まだ手の経験が足りないだけ」ととらえ、紙で確かめる回数を増やしてあげるのが近道です。
家庭での声かけ例
まずは四つの図形を一枚ずつ紙にうつして、実際に折ってみる時間をとってあげてください。正方形を縦に折って「ほら、ぴったり重なったね」と見せたあと、平行四辺形を同じように折って「あれ、ここがずれちゃうね」と、はみ出す部分を指でなぞってあげると、重なる・重ならないの違いが目で見てはっきり分かります。声かけは「これは折れる形かな、ずれちゃう形かな」と、二つにわけて聞いてあげるとお子さんが答えやすくなります。
次の段階では、紙を折る前に「どこで折ったらいいと思う?」と、折り目の場所を子ども自身に予想させてみてください。指で「ここで折る」と線を示してもらってから、実際にその通りに折って答え合わせをします。予想と結果がずれたときこそ学びのチャンスなので、「おしかったね、もう一回どこで折れるか探してみよう」とあたたかく次に向けてあげてください。当てることより、自分で折り目を探そうとする姿勢をほめるのが大切です。
慣れてきたら、紙を使わず「この形、頭の中でパタンと折ったら重なる?」と、想像だけで答えてもらう問いかけに進みます。ここで迷ったら、いつでも実物の紙に戻って確かめてかまいません。手で折る経験と頭で折るイメージを行ったり来たりするうちに、だんだん見ただけで見分けられるようになります。最後に「正方形は折れたけど、平行四辺形はなんで折れなかったんだっけ?」と理由を言葉にしてもらうと、理解がぐっと定着します。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 図形の対称性を自分で見極める力
- 教え方のコツ: 「平行四辺形は折るとずれちゃう」と実際に紙を折って見せる
- ステップアップ: 図形が複数並ぶ横軸の問題(zukei-035)へ