点図形「おてほんと おなじ ほしを えらぼう」
もんだい
おてほんと おなじ ほしは どれかな?
この問題の図: 5点星の外周と内側を10本の線で描いたお手本と同じものを4択から選ぶ難問。鏡像・上下反転・1点ズレを見抜く高度な観察力を育てます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
ひだりうえ(ほしの てっぺんが うえを むいていて、おてほんの ほしと ぴったり かさなる かたち)
かいせつ(おうちのかたへ)
5点星の外周5本と内側のペンタグラム5本、合計10本で構成される難度の高い図形です。間違いには「左右反転」「上下反転」「内側の線1本だけ終点が隣の点にズレ」が含まれます。鏡像と1点ズレが混在するため、まず全体の向き(頂点がどこを向いているか)を確認し、その後で線を1本ずつ照合する2段階アプローチが必要です。
出題背景と育つ力
点図形・点つなぎは、お手本と同じ形を方眼の点をたどって見つけたり描いたりする課題で、小学校受験では定番の図形分野です。この問題のように選択式で出される場合は、4つの似た図形の中から「お手本とぴったり重なる1つ」を選ばせる形で、慶應系や難関校の考査でしばしば登場します。今回は5点星の外周5本と内側のペンタグラム5本を合わせた10本もの線でできた星型で、難易度はチャレンジ。線が多く交差も複雑なため、ぱっと見ただけでは違いがわからない、観察力の総合問題になっています。
この課題で育つのは、全体の形をとらえる目と、細部の小さな違いに気づく目の両方です。正解の左上は星のてっぺんが上を向いてお手本と同じ向き、ほかの選択肢はそれぞれ左右が反転していたり、上下がひっくり返っていたり、内側の線が1本だけ隣の点までしか届いていなかったりします。つまり「向き」という大きな手がかりと、「線1本のズレ」という小さな手がかりを同時に処理する必要があり、ここで方眼上の位置を正確に読み取る力、見比べて判断する力、最後まで集中して照合しきる力が一度に鍛えられます。この力は小学校に上がってからの図形学習や、漢字の細かい形を覚える土台にもつながっていきます。
よくあるつまずき
一番多いつまずきは、星のてっぺんの向きだけを見て「上を向いているから合っている」と早合点してしまうパターンです。この問題には、てっぺんが上を向いていてもお手本とは左右が逆になっている図形がまぎれています。年中から年長のお子さんは、形の大きな印象でパッと答えを決めてしまいやすく、左右がひっくり返っていても同じものに見えてしまうことがよくあります。これは鏡文字を書いてしまう時期と重なる発達段階で、左右の区別がまだ完成していないからで、叱る必要はまったくありません。
二つ目は、上下が反転した図形にだまされるケースです。星を上下ひっくり返すとてっぺんが下を向くので大きくは違って見えますが、外周の形そのものは似ているため「なんとなく星だから」と選んでしまう子がいます。向きを確かめる習慣がついていないと起こりやすいつまずきです。
三つ目が、この問題で一番手強い「内側の線が1本だけ隣の点までしかない」という小さなズレです。10本もの線が交差していると、たった1本の終点が一つずれているだけの違いは大人でも見落とします。お子さんが正解と惜しい選択肢で迷ったときは、よく見えている証拠です。逆に、外周だけ見て内側の細かい線まで目が届いていないと、この1本ズレの図形を正解と取り違えてしまいます。線を1本ずつ指でたどる習慣がまだない時期には、特に起きやすいつまずきです。
家庭での声かけ例
まずは答え合わせを急がず、お手本の星をいっしょにゆっくり眺めるところから始めてみてください。「ほしの てっぺんは どっちを むいているかな?」と声をかけ、上を向いていることを指でさして確認します。そのうえで4つの絵を見て、「てっぺんが 上を むいていない ほしは どれ?」と聞くと、上下が反転した図形を自分で外せます。次に「同じく上を向いているけれど、左と右が反対になっていないかな?」と、左右が逆の星を見比べさせると、残るのは正解と、内側の線が1本だけ違うものだけになります。こうして候補をしぼっていく手順そのものを、声かけで一緒に体験させてあげるのがおすすめです。
最後の1本ズレを見つけるときは、指でなぞるのが効きます。「おてほんの この せんを ゆびで たどってみよう。おなじ せんが この ほしにも あるかな?」と、外周をぐるりとたどったあと、内側の星の線も1本ずつたどって、終点の点がぴったり同じ場所まで届いているか確かめます。お手本と選択肢を交互に指でなぞると、隣の点で止まっている線にお子さん自身が気づきやすくなります。
正解できたときは「てっぺんの むきも、なかの せんも ぜんぶ そろえて みられたね」と、向きと細部の両方を見比べられたことを具体的にほめてあげてください。間違えても「おしいね、どこが ちがうか いっしょに さがそう」とお手本に戻れば十分です。慣れてきたら、お手本を90度回した星を見せて「むきは ちがっても 同じ ほしかな?」と、回転と点図形を組み合わせた問いに挑戦すると、さらに観察力が伸びていきます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 全体の向きと細部のズレを同時に見極める総合力
- 教え方のコツ: 「まずほしの てっぺんを みる、つぎに ぜんたいの むきを みる、さいごに ないぶの せんを 1本ずつ」と3段階で
- ステップアップ: お手本を90度回転させた星型を見抜く回転+点図形の合わせ技に挑戦