シーソー「どれが いちばん おもい?」
もんだい
いちばん おもいのは どれかな?
こたえ
りんご が いちばん おもい
かいせつ(おうちのかたへ)
うえのシーソーから「りんご>みかん」、したのシーソーから「みかん>ぶどう」と分かるため、「りんご>みかん>ぶどう」の順番になります。
2つの情報を組み合わせて結論を出す「推移律」の理解が問われます。
出題背景と育つ力
シーソー・つりあいの問題は、慶應義塾幼稚舎、雙葉小学校、聖心女子学院初等科、慶應横浜初等部などの伝統校で定番化している推理分野の代表格です。今回の問題では、上のシーソーで「りんご>みかん」、下のシーソーで「みかん>ぶどう」という2つの事実が示され、そこから「りんご>みかん>ぶどう」という順番を導きます。学校がこの形式で見たいのは、目の前にない情報を頭の中で組み立てられるか、つまり推移律と呼ばれる初歩的な論理操作ができるかどうかです。
3〜6歳の発達でいうと、5歳前後から「Aより重い、Bより軽い」のように対象を相対化して考える力が芽生え始めます。シーソー問題は、その芽が育っているかを見るのにちょうどよい題材です。ふだんの遊びの中で「お兄ちゃんよりは小さくて、妹よりは大きい」といった三者関係を扱う経験が多い子ほど、シーソー問題への移行がスムーズです。論理的推理は算数の文章題や小学校以降の国語にも直結する重要な土台になります。
よくあるつまずき
シーソー問題で子どもが間違えやすいポイントは、いくつかパターンがあります。
ひとつめは、傾きの読み違いです。シーソーは下がっているほうが重い、上がっているほうが軽い、というルールが体感としてまだ入っていない子は、絵だけ見て逆に答えてしまいます。今回の「りんごとみかん」のシーソーで、左が下がっているのにみかんを重いと答えてしまうケースがその典型です。
ふたつめは、2つのシーソーの情報をつなげられない、いわゆる推移律のつまずきです。「りんごはみかんより重い」「みかんはぶどうより重い」と一つずつは理解できても、それを組み合わせて「だからりんごがいちばん重い」と結論を出す段階で止まってしまいます。橋渡し役の「みかん」に注目できているかが分かれ目です。
みっつめは、いちばん軽いものを答えてしまうケースです。問題文を最後まで聞かず、シーソーから読み取れた答えを思いついた順に口にしてしまうと、「いちばん重いのはどれ?」と聞かれているのに「ぶどう」と答えてしまうことがあります。問題文の最後をきちんと聞く習慣も、同時に育てたいところです。
家庭での声かけ例
シーソー問題は、紙の上だけで教えると抽象的になりがちです。最初は実物で体験させるのが何よりの近道なので、家庭にあるもので一緒に試してみてください。
たとえば、ティッシュ箱の上に下敷きをのせて簡単なシーソーを作り、りんご・みかん・ぶどうの代わりに大きいおもちゃと小さいおもちゃをのせます。「下に下がっているのは、重い? 軽い?」と必ず声に出して確認します。お子さんが「重い」と答えたら、「そうだね、重いほうが下に下がるんだよ」と動きとことばを結びつけてください。この体感が一度入ると、絵のシーソーを見たときも自然に重い側が下と分かるようになります。
問題に戻るときは、シーソーごとに区切って整理させます。「上のシーソーを見て。重いのはどっち?」「下のシーソーは?」と一つずつ確認し、紙のはしに「りんご>みかん」「みかん>ぶどう」と矢印で書き出してあげましょう。そのうえで「みかんはどっちにも入っているね。だから順番にすると…?」とつなげる問いを投げると、子ども自身が「りんご、みかん、ぶどうの順!」と気づけます。
最後に「いちばん重いのは?」と問題文をもう一度確認し、「いちばん」という言葉を見落とさない習慣をつけてあげてください。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 論理的推理力・情報の統合
- 教え方のコツ: 実際にシーソーや天秤で体験すると理解が深まります
- ステップアップ: 3つのシーソーから4つのものの順番を考える問題へ