シーソー「おもさの じゅんばんは?」
もんだい
3つの シーソーの えを みて、いちばん おもいものを えらんでね。
この問題の図: 3台のシーソーから4つのものの重さの順番を推理する問題です。複数の情報を統合する力を鍛えます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
りんご が いちばん おもい(りんご>みかん>ぶどう>いちご)
かいせつ(おうちのかたへ)
3台のシーソーで4つのものの重さを比較する連鎖推理問題です。
- うえのシーソー: りんご > みかん
- まんなかのシーソー: みかん > ぶどう
- したのシーソー: ぶどう > いちご
これらを統合して「りんご>みかん>ぶどう>いちご」と判断します。推移律の連鎖を複数段階で行う必要があります。
出題背景と育つ力
シーソーやつりあいの問題は、小学校受験では「重さ」という目に見えない量を、傾きという目に見える形に置きかえて考えさせる定番分野です。この問題のように、りんごとみかん、みかんとぶどう、ぶどうといちご、と二つずつの比べっこを三台重ねて、最後に四つ全部の重さの順番を決めさせる出し方は、難関校でくり返し問われます。一台一台のシーソーは「どちらが下がっているか」を見るだけの単純な作業ですが、それを三台つなげて「りんご、みかん、ぶどう、いちご」と一本の線にまとめるところに、この出題のねらいがあります。
ここで育つのは、ばらばらの情報をつなげて一つの結論を導く力です。この問題ではみかんが一台目では軽いほう、二台目では重いほうと、同じものが場面によってちがう立場で出てきます。ぶどうも同じで、二台目では軽いほう、三台目では重いほうに変わります。その立場の入れかわりを混乱せずに追いかけ、AよりBが重く、BよりCが重いならAよりCも重い、という推移の考え方を、絵を手がかりに自分の頭で組み立てていきます。文字や数字に頼らず、傾いたシーソーの絵だけを根拠に順序立てて考える経験は、後の算数の論理や、お話の記憶で出来事の順番を整理する力にもつながっていきます。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、シーソーの傾きと重さの関係を逆に読んでしまうことです。シーソーは重いほうが下がるのですが、年中から年長のお子さんは「高いところにあるほうがえらい、すごい」という感覚を持ちやすく、上がっているみかんやぶどうのほうを重いと思ってしまうことがあります。この問題は三台ともシーソーが同じ向きに傾いていて、毎回左側が下がっています。一台目で「りんごが下がっているからりんごが重い」と正しく読めても、その読み方を三台ぶん最後まで保てるかが分かれ目になります。
二つめのつまずきは、三台のシーソーを別々の問題として見てしまい、つなげられないことです。一台ずつの重いほうを答えて満足してしまい、四つ全部を一列に並べる発想に届かないのです。とくにこの問題はみかんとぶどうが二回ずつ登場するため、同じものがちがうシーソーに出てくると「さっきと別のもの」と思ってしまい、つながりが切れてしまいます。これは、複数の場面を一つの世界として保ちながら考える力がまだ育ちきっていないために起こる、年齢相応のつまずきです。
三つめは、答えだけは「りんご」と当てられても、なぜいちごがいちばん軽いのかを説明できないケースです。りんごといちごは一度も同じシーソーに乗っていないので、二つの関係は三台の情報をつないではじめてわかります。まぐれや当てずっぽうで正解した場合、この間接的に比べられている関係がわかっていないことが多く、少し問い方を変えるととたんに崩れます。チャレンジ問題として、結論だけでなく順番の理由まで言えるかを見てあげてください。
家庭での声かけ例
まずは三台を一度に見せず、一台ずつ指でかくしながら進めるのがおすすめです。一台目だけを見せて「シーソーは重いほうがどうなるかな、下がるね。じゃあ、りんごとみかんはどっちが重い」と聞き、お子さんが「りんご」と答えたら、紙に「りんご、みかん」と左から並べて書いてあげます。次に二台目を見せて「みかんとぶどうは、どっちが下がってる。じゃあどっちが重い」と確かめ、ぶどうをみかんの右にたしていきます。同じように三台目でいちごをいちばん右に置けば、「りんご、みかん、ぶどう、いちご」の一本の列ができあがります。果物の絵カードやおはじきを左から重い順に実際に並べ替えると、頭の中の順番が手元で見える形になり、納得が深まります。
つなげる感覚をつかませたいときは、同じものが二回出てくることに注目させてください。「みかんはさっき下にいたのに、今度は上にいるね。みかんはりんごより軽くて、ぶどうより重いってことだね」と、立場の入れかわりを言葉にして橋わたししてあげると、ばらばらだった三台が一つにつながります。お子さんが詰まったら答えを先に言わず、「重いほうはどっちに下がってたっけ」と傾きにもう一度目を戻す問いかけだけにとどめると、自分の力で気づけます。
最後に、ひとつ深める声かけとして「りんごといちごは同じシーソーに乗っていないけど、どっちが重いと思う。どうしてそう言えるの」と聞いてみてください。「りんごがいちばん下がる側で、いちごがいちばん上だから」と理由まで言えたら、推移の考え方がしっかり身についた証拠です。お風呂で空のコップと水を入れたコップを持ち比べる、買い物の袋を持って「こっちが重いね」と話すなど、ふだんの暮らしで重さを手で感じる体験を重ねておくと、絵のシーソーの傾きもぐっと実感を持って読めるようになります。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 推移律の連鎖・論理的思考力
- 教え方のコツ: 紙に「りんご→みかん→ぶどう→いちご」と矢印で書かせましょう
- ステップアップ: 順番が直線的でない(間接比較)問題へ