おうちから おはなまで「いちばん みじかい みちは どれ?」
もんだい
🏠 から 🌷 まで いく みちが 3つ あるよ。いちばん みじかい みちは どれかな?
この問題の図: 家からお花までの3本の道から、一番短い経路をマス目で数えて選ぶ最短経路問題。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
だいだいの みち
かいせつ(おうちのかたへ)
だいだいは5マス、むらさきは2+1+3+1=7マス、あおは2+5+2=9マス。同じ始点と終点を結ぶ複数の道から最短を選ぶ問題は、迷路や図形の応用にもつながる重要なテーマです。「遠回りすると長くなる」という当たり前の事実を、マス目で量的に確認することで論理的に納得できるようになります。
出題背景と育つ力
この問題は「長さ比べ」のなかでも、おうちとお花という同じスタート・ゴールを結ぶ三本の道を見比べて、いちばん短い一本を選ぶ最短経路のタイプです。小学校受験の長さ比べでは、まっすぐなひもや棒の長さをそのまま見て答える素朴な問題から始まりますが、この問題のように道が折れ曲がってくると、見た目の太さや広がりだけでは判断できません。そこで活きてくるのが、下じきになっているマス目です。マス一つ分を共通のものさしとして、曲がった道でも一マスずつ数えて長さに置きかえる、という考え方が求められます。だいだいの道はまっすぐ5マス、むらさきは途中で膨らんで7マス、あおはさらに大きく回り道して9マス。形のちがう三本を「マスの数」という同じ単位にそろえて初めて、公平に比べられるようになっています。
この出題で育つのは、見た目の印象に流されず数で確かめようとする態度と、折れ曲がる道筋を目で追いながら最後まで数え切る集中力です。まっすぐ進めば短く、上や下にふくらめばその分マスが増えて長くなる、という関係を量として実感できると、年長以降に出てくる迷路の最短ルート探しや、方眼を使った位置の移動、地図の上で近い道を選ぶ問題へとそのままつながっていきます。難易度がチャレンジに置かれているのは、三本のうち一番目立つ回り道がいちばん長いとは限らず、目立ち方ではなく数で順位をつけ直す必要があるからです。一本だけ数えて満足せず、三本とも数え切る粘り強さが問われる問題だと考えてください。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、道を数えずに見た目の広がりだけで選んでしまうことです。あおの道は大きく外側へ回り込んでいて場所を取っているので、これが長いほうだとは気づきやすいのですが、問題で問われているのは一番短い道です。残っただいだいとむらさきは見た目の差が小さく、まっすぐな道のほうが本当に短いのか自信を持てないまま、なんとなく選んで当たり外れになってしまいがちです。長いほうを見つける目と、短いほうを選び切る判断は別の力で、後者には数の裏づけが要ります。
次に多いのが、数える途中でマスを飛ばしたり、同じマスを二回数えたりするつまずきです。とくにむらさきの道は、横に進んでから一段ずれて、また横に進んで、最後に元の段へ戻る、と何度も向きが変わります。曲がり角のところで指が止まり、どこまで数えたか分からなくなって、結局7マスのはずが6や8になってしまうのです。この時期の子はまだ「ここまで数えた」という目印を頭の中に残しておくのが苦手なので、角で一度つまずくと最初から数え直しになり、面倒になってあきらめてしまうこともあります。
もう一つ見落としやすいのが、三本ともスタートはおうち、ゴールはお花で共通だ、という前提です。道の色や曲がり方にばかり目がいって、どの道も同じ二点を結んでいるという土台に気づかないと、そもそも何と何を比べているのかがあいまいになります。スタートとゴールがそろっているからこそ、途中の長さだけで勝負が決まる、という問題の仕組みを最初に押さえておくことが大切です。
家庭での声かけ例
最初に、三本の道が同じ場所から始まって同じ場所に着くことを、いっしょに指でたどって確かめてあげてください。「おうちはここ、お花はここ。だいだいさんも、むらさきさんも、あおさんも、みんな同じおうちから出て、同じお花に着くね」と声をかけ、ゴールが同じだと分かってから比べる、という順番を作ると、その後の数えがぐっと落ち着きます。出発点と到着点がそろっているという前提を、数える前に言葉にしておくのがコツです。
次に、一本ずつ指でなぞりながら声に出してマスを数えます。「だいだいの道をいくよ。いち、に、さん、し、ご。まっすぐで5マスだね」「むらさきはどうかな。いち、に、ここで曲がるよ、さん、し、ご、ろく、また曲がって、なな。7マスだ」というように、曲がり角では一度指を止めて「ここで曲がるよ」と声をかけると、角での数え飛ばしや重ね数えを防げます。数え終えた道はマスの脇に小さく数字を書き留めておくか、指を置いたまま「いくつだった?」とお子さん自身に言わせると、三本ぶんを覚えておきやすくなります。
最後に、出てきた三つの数を並べて「5と7と9、いちばん小さいのはどれかな?」と確かめます。ここで「まっすぐ行っただいだいが、いちばん少なくて短かったね。むらさきとあおは、とちゅうでふくらんだぶんだけマスが増えたんだね」と、回り道すると長くなる理由を言葉にしてあげてください。一番目立つあおの道が、実は一番長い9マスだったという結果を、お子さんと声に出して確かめておくと、見た目ではなく数で決めるという今回のねらいが体に残ります。このとき、長さは数えればはっきり決まるという手応えが伝わると、次に似た道の問題が出たときも、自分から「数えてみよう」と指を動かせるようになります。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 同じ2点を結ぶ複数経路の比較・最短経路の選択力
- 教え方のコツ: 「ぐるっと まわったほうが ながい」を実際の道で体験させる(公園で2通りで歩く等)
- ステップアップ: 迷路の最短ルート探し・地図上の最短経路問題