まがった ひも「いちばん ながいのは どれ?」
もんだい
3ぼんの ひもの うち、いちばん ながいのは どれかな?マスで かぞえよう。
この問題の図: 3本の折れ曲がった紐から一番長いものをマス目で数えて選ぶ、長さ比べのチャレンジ問題。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
みどりの ひも
かいせつ(おうちのかたへ)
赤は3+3+3=9マス、青は2+3+3=8マス、緑は4+3+3=10マス。3本以上の経路比較は、ひとつずつ丁寧に数えて記録するのが確実です。途中の数を口に出したり、紙の端にメモしたりすると、最後にどれが一番長いかを混乱せず比べられます。
出題背景と育つ力
長さ比べは、小学校受験の「大きさ・比較」分野で繰り返し問われる定番の出題です。この問題は、まっすぐ伸ばせば一目で比べられる紐をあえて折り曲げて三本並べ、見た目の幅やゴールの位置だけでは正解にたどり着けないように作ってあります。三本とも最初に横へ進み、途中で下へ折れ、また横へ進んで終わる、同じ形の折れ方をしているのもポイントです。形がそろっているぶん、違いは「最初に横へ何マス進むか」だけにあり、そこを正しく数え取れるかが問われています。
緑の紐は横に一番大きく張り出して見えますが、それは最初の横の一歩が四マスと長いからで、見た目の派手さがそのまま長さの順位を決めているわけではありません。子どもは「曲がっていても、ひと続きの長さは折れた部分を全部足したもの」という考え方を、マス目という手がかりを使って自分で確かめていきます。この出題タイプで育つのは、見た目の印象に流されず、一マスという単位をそろえて端から端まで筋道立てて数え切る力です。途中で曲がっても数を積み上げて最後に三つを比べるという作業は、のちの数量分野や、推理の迷路で最長・最短の道を探す問題にもそのままつながっていきます。長さという目に見えるものを通して、量を数に置き換えて考える土台が育つ単元です。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、紐の全体を数えず、横への張り出し具合といった見た目だけで「これが長い」と決めてしまうことです。この問題は緑が横に一番大きく出ているので、たまたま見た目で選んでも正解と一致してしまいます。だからこそ、本当に数えて選べているのか、それとも印象で当たっただけなのかが見えにくい問題でもあります。赤と青はゴールの位置がそれぞれ違い、横の張り出しも緑ほどではないので、ここを数えずに「青のほうが長そう」などと感覚で順位をつけてしまう子は少なくありません。年中から年長の時期は目に飛び込んでくる印象がとても強く、一マスずつ地道に数えるより先に手が伸びてしまうのは自然なことです。
次に多いのが、曲がり角での数え方のずれです。横へ進んでから下へ折れるとき、角のマスを二回数えてしまったり、逆に一回数え飛ばしてしまったりして、本当は九マスなのに八マスや十マスと出てしまいます。折れ線は一直線を数えるより一段むずかしく、「角でいったん止まって、ここまでで何マス」と区切る習慣がまだ育っていないと起こりがちです。三本とも二回ずつ曲がるので、角の数え方が一つずれるだけで順位がひっくり返ってしまいます。
三本という本数の多さも、この問題がチャレンジである理由です。赤と青を比べているうちに、さっき数えた緑がいくつだったか忘れてしまう。一本ずつは正しく数えられても、三つの数を頭の中だけで覚えておいて最後に大小を比べるのは、年長の子にとってかなり負荷の高い作業です。数え間違いではなく「覚えておけない」ことが原因で誤答になっているケースは見落とされやすいので、注意して見てあげてください。
家庭での声かけ例
まずは三本いっぺんに比べようとせず、一本ずつ仕上げる進め方を声に出して示してあげてください。「赤いひもから数えてみようか。スタートはどこかな」と始点を指で押さえさせ、「ここから、まっすぐのところを数えるよ。いち、に、さん。曲がったね、ここまでで三マス」と、曲がり角でいったん区切るのがコツです。角に来たら「曲がるところで一回ストップ」と声をかけ、角のマスを二回数えないことだけ意識させると、数が安定して出るようになります。この問題はどの紐も同じように二回曲がるので、一本目で区切り方をつかめば、二本目以降は同じリズムで数えられます。
数えた数は、頭で覚えさせずに必ず外に残してあげましょう。紙の端に書いてあげたり、おはじきを数の分だけ並べたりすると、最後の比べる作業がぐっと楽になります。三本ぶんの数がそろったら「いちばん大きい数はどれかな」と聞き、数の大小と紐の長さがつながっていることを確かめます。ここで「みどりの数が一番大きいから、緑が一番長いんだね」と言葉にできれば、見た目ではなく数で判断した経験が一つ積み上がります。緑が一番横に張り出して見えたことと、数えても緑が一番だったことが一致したのは、たまたまだったと気づかせてあげると、次に張り出しと順位がずれる問題に出会ったときの備えになります。
慣れてきたら、答え合わせのあとに実物で確かめる遊びを足してあげてください。毛糸やひもを赤・青・緑と同じ形に床で折り曲げて置き、そのあとまっすぐ伸ばして本当に緑が一番長いか並べて比べます。曲げても伸ばしても長さは変わらないという発見は子どもにとって驚きで、印象に流されず数えれば必ず分かるという自信につながります。できたら結果ではなく「最後まで数え切れたね」と過程をほめてあげると、地道に数える姿勢が育っていきます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 3本以上の経路長を正確に数えて比較する集中力
- 教え方のコツ: 1本ずつ「赤は9」「青は8」と数を声に出して確認、最後にまとめて比較
- ステップアップ: 4本以上、もっと曲がりの多い経路、迷路の最長/最短経路へ