位置の移動「どうぶつは どこに いる?」
もんだい
ねこさんが 「みぎに 2つ、うえに 1つ」 うごいたら どこ?
こたえ
中央から みぎに2つ、うえに1つ うごいた ます(右から1番目・上から2番目)
かいせつ(おうちのかたへ)
位置の移動は、「上下左右」の方向感覚と、指示を順番通りに実行する力を問います。
まず「右」「左」「上」「下」の方向を正しく理解しているか確認しましょう。指を使って実際にマス目を動かしながら確認するのが効果的です。
出題背景と育つ力
方眼上の位置の移動は、慶應義塾幼稚舎・雙葉小学校・白百合学園小学校など、伝統校の出題傾向の中でくり返し問われてきた定番分野です。今回のように「右に2つ、上に1つ」と二段階の指示を口頭で伝え、ねこさんの最終的な居場所を5×5のマス目の中で答えさせる形は、ペーパーテストでも頻出します。
ここで育つのは、上下左右という方向の言葉と、自分から見たマス目の動きを頭の中でつなげる空間認知力です。3〜4歳のうちは「右ってどっち?」と毎回確認する段階ですが、5歳前後になると指示を聞いたあとに頭の中で順番に移動を組み立てられるようになります。指示を最後まで聞き取り、順序を保ったまま実行する「ワーキングメモリ」も同時に鍛えられるので、面接の質問理解や口頭試問でも生きてくる力になります。
よくあるつまずき
この問題でつまずきやすいパターンは大きく3つあります。
ひとつめは、左右の混同です。今回は中央の3列目から右へ2つ動く指示が入っていますが、自分の利き手と逆の方向を「右」と覚え違えていると、最初の一歩で道がそれてしまいます。年中さんから年長さん前半に多いつまずきです。
ふたつめは、移動の順番をひっくり返してしまうケースです。「右に2つ、上に1つ」を「上に1つ、右に2つ」と入れ替えても最終地点はたまたま同じになりますが、これが斜めや戻る指示が入ると違う場所にたどり着いてしまいます。順番通りに動かす習慣がないと、難しい問題で必ず崩れます。
みっつめは、マスの数え方の誤りです。「2つ動く」と言われたとき、出発のマス自体を1とカウントしてしまい、本来より1つ手前で止まる子が一定数います。指でなぞるときに、出発地点ではなく次のマスから「1、2」と数えるルールを最初に決めておくと、この種のミスが大きく減ります。
家庭での声かけ例
位置の移動は、紙の問題だけでなく床や絨毯の上でも遊びながら練習できます。
まずマス目の上で、お子さんの指を出発のマスに置かせます。「ねこさんはここから動くよ。右はどっち?」と聞き、お子さんが正しい方向を指したら「そう、こっちが右ね。じゃあ右に2つ動かすよ。隣のマスに行って、いち。もうひとつ隣で、に」と一緒に唱えながら指を動かします。出発のマスは数えず、次のマスから1と数えるルールをここで体に入れます。
そのあと「次は上に1つだよ。上はこっちだね。じょうずに動かそう」と続け、最後に止まったマスを指さして「ここがねこさんの新しいおうちだよ。お手本のますと同じ場所かな?」と答え合わせをします。
慣れてきたら、お子さんに指示を出す側を任せるのもおすすめです。「ママに指示を出してね。右に何個、上に何個動かす?」と役を交代すると、自分で言葉と動きを結びつける練習になり、指示を「聞き取る力」と「組み立てる力」の両方が鍛えられます。タイルカーペットや大きめのマス目を床に作って、お子さん自身が歩いて動くと、体感として位置感覚が定着します。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 方向感覚・指示理解力
- 教え方のコツ: お子さまの体を使って「右手を上げて→右だよ」と方向を確認しましょう
- ステップアップ: 移動回数を増やす、斜め方向を追加する