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記憶 ふつう ①

お話の記憶「くまさんの おかいもの」

おうちの方がお話を読み聞かせてください。読み聞かせは1回のみ。お子さまにメモは取らせず、耳だけで聞く練習をしましょう。

おはなし(読み聞かせ)

くまさんは あさ おかあさんに おつかいを たのまれました。 「にんじんを 3ほんと、たまごを 5こ かってきてね」と おかあさんは いいました。

くまさんは あかい かばんを もって いえを でました。 とちゅうで うさぎさんに あいました。 「どこに いくの?」と うさぎさんが ききました。 「スーパーに おかいものだよ」と くまさんは こたえました。

スーパーに ついた くまさんは、にんじんと たまごを かいました。 かえりみちで きれいな はなを みつけて、おかあさんに おみやげに しました。

しつもん

1. くまさんは なにいろの かばんを もっていましたか?

🔴 あか 🔵 あお 🟡 きいろ しろ

2. にんじんは なんぼん かうように たのまれましたか?

2ほん 3ほん 4ほん 5ほん

3. とちゅうで だれに あいましたか?

🐰 うさぎ 🐱 ねこ 🐶 いぬ 🐦 とり

4. かえりみちで なにを みつけましたか?

🌸 はな 🍄 きのこ 🌰 くり 🦋 ちょうちょ

こたえ

  1. あかいかばん
  2. 3ほん
  3. うさぎさん
  4. はな

かいせつ(おうちのかたへ)

お話の記憶は、慶應・早実・雙葉など多くの名門校で出題される重要分野です。聞いた情報を正確に覚え、質問に対して適切に答える力が問われます。

読み聞かせは1回のみ。お子さまにメモは取らせず、耳だけで聞く練習をしましょう。

出題背景と育つ力

お話の記憶は、慶應義塾幼稚舎、雙葉小学校、早稲田実業学校初等部、白百合学園小学校など、多くの伝統校で長年出題されてきた最重要分野のひとつです。学校がこの問題で見ているのは、単純な記憶力だけではありません。先生の話を耳だけで聞いて、最後まで集中して内容を取り込めるか、いわゆる傾聴姿勢が身についているかどうかを確かめています。今回のくまさんのお話は、登場するのがくまさんとうさぎさん、買うものがにんじんとたまご、そして帰り道で見つけた花のおみやげ、というように、物・色・数・人物が短い文の中に凝縮されています。

3〜6歳の発達課題でいうと、ワーキングメモリ(短い時間、頭の中で情報を保持する力)と、それを順番にならべ直す力が育つ時期にあたります。耳から入った言葉だけで場面を思い浮かべる経験を積むことで、入学後の国語の聞き取りや算数の文章題にもつながる土台ができていきます。

よくあるつまずき

このお話の記憶では、子どもが間違えやすい場所がだいたい決まっています。

ひとつめは、かばんの色のような形容詞の取りこぼしです。「あかいかばん」と一度しか出てこない情報は、お話の流れに引きずられて流してしまいがちで、年中さんから年長さん前半にとくによく見られます。本文の名詞だけ追いかけてしまい、色や大きさといった修飾語を覚えていないパターンです。

ふたつめは、数の混乱です。今回は「にんじんを3ほん、たまごを5こ」と2種類の数字が出てきます。後から「にんじんは何本?」と聞かれたときに、たまごの「5こ」と取り違えるお子さんが少なくありません。複数の数字が出てくるお話では、聞いた瞬間に頭の中で「にんじん3、たまご5」と組にして覚える習慣が必要です。

みっつめは、最後に出てくる「はな」のような後半の情報を忘れるケースです。前半に集中力を使い切ってしまうと、おみやげの花のくだりが抜け落ちます。最後まで集中力を保てるかどうかは、ふだんの読み聞かせの量で大きく差がつきます。

家庭での声かけ例

お話の記憶は、特別な教材を使わなくても日常の読み聞かせで鍛えられます。今回のくまさんのお話を例に、声かけの流れを紹介します。

まず、お話を1回だけ読み終えたら、すぐ質問せずに「いまのお話、頭の中で絵にしてみて。くまさんはどんなかばんを持っていた?」と、ゆっくりイメージを思い出させます。子どもが「赤いかばん」と答えたら、「そうだね、赤いかばんを持って、どこへ行ったんだっけ?」と、お話の順番をなぞるように質問を続けます。

途中でつまったら、無理に答えさせず「くまさんは、にんじんを何本買うように言われた? たまごは何個だった?」と、組にして思い出させます。数字が出てきたお話では、いつも「○○は何個、△△は何個」とペアで確認するクセをつけると、本番の数の混乱が大きく減ります。

最後に、「帰り道で見つけたものは?」とおみやげの花のことを聞き、答えられたら「最後までよく聞けたね」と必ずほめてください。お話の記憶は、合っていた数より、最後まで耳を傾けられた姿勢を評価する声かけのほうが伸びます。寝る前の読み聞かせのあとに、1〜2問だけ質問する習慣がいちばん効果的です。

れんしゅうのポイント

  • 身につく力: 傾聴力・記憶力・情報整理力
  • 教え方のコツ: 最初は短い話から始め、徐々に長くしましょう。「誰が」「何を」「どこで」を意識させます
  • ステップアップ: 登場人物を増やす、数字を増やす、話を長くする