模様の記憶「3×3の マスに くろ 4つ(X字)」
もんだい
うえの もようを よく みて おぼえよう。おぼえたら 「おぼえた!」を おして、おなじ もようを えらんでね。
この問題の図: 3×3マスにX字に並んだ黒4マスを覚えて、同じ模様を4択から選ぶ「模様の記憶」のふつう難易度。形のまとまりで覚える力を鍛えます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
4つの かどが くろい もよう(ひだりした)
かいせつ(おうちのかたへ)
3×3マスの「4つの角だけが黒い」模様を覚える問題です。バラバラに4点を覚えるのではなく、「角だけ」というまとまりで捉えると一気に覚えやすくなります。
ポイント
- 正解は「四隅すべて」がそろっている1つだけ
- 紛らわしい選択肢:
- 角3つ+下中央(1マスだけ違う)
- 上下左右の中央4つ(プラス字)
- 上の段が混ざっている(連続2マス)
「形のまとまりで覚える」感覚を養う問題です。
出題背景と育つ力
模様の記憶は、小学校受験の記憶分野の中でも「視覚的短期記憶」を直接ためす出題です。この問題のように3×3のマス目に黒いマスが配置された模様を数秒だけ見せ、隠したあとに同じものを選ばせる形式は、慶應幼稚舎や雙葉をはじめ多くの難関校で繰り返し出されてきました。今回は四隅の4マスが黒い、いわゆるX字(バツ字)の模様です。点が4つと少なめなので「ふつう」に位置づけていますが、ただ4か所を丸暗記する力ではなく、散らばった点を「四隅というひとつのまとまり」として捉え直す力が問われている点に、このタイプの本当のねらいがあります。
この問題で育つのは、心理学でチャンク化と呼ばれる、情報をかたまりにまとめて覚える力です。四隅の4点をバラバラの「左上・右上・左下・右下」として覚えると4つ分の負荷がかかりますが、「角だけが黒い」とひとまとまりで捉えれば、覚える単位はぐっと小さくなります。この、見たものに自分なりの意味づけや名前をつけて整理する経験は、就学後の漢字の形の記憶や、図形・地図の読み取りにもそのまま生きてきます。短い時間で全体の構造をつかむ観察力と、それを言葉に置きかえる力の両方が同時に鍛えられる出題です。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、惜しい選択肢に引っかかってしまうことです。正解は四隅がすべてそろった左下の模様ですが、選択肢の中には角が3つそろっていて4つ目だけが下の真ん中にずれているものがあります。「角が黒い」という大まかな印象だけで覚えていると、この1マスのずれを見落として選んでしまいがちです。逆に、上下左右の真ん中4つが黒いプラス字の模様は、X字と同じ「4つ・左右対称」という雰囲気が似ているため、形のまとまりをきちんと区別できていないと混同しやすくなります。
年中から年長のお子さんは、全体をパッと見て印象で判断する力は育ってきている一方で、細部を一つずつ照らし合わせて確かめる作業はまだ苦手な時期です。そのため「なんとなく似ている方」を勢いで選んでしまい、角と中央の違いや、ずれている1マスを最後まで詰めきれないことがよくあります。これは不注意というより、発達段階として自然なことです。
もうひとつのつまずきは、覚える時間に焦ってしまい、4点全部を見る前に「おぼえた」を押してしまうケースです。とくに点が散らばっていると視線が泳ぎやすく、上の段だけ見て下を見落とす、あるいは右上を確認し忘れる、といった抜けが起きます。今回の上の段に連続した2マスが混ざった選択肢を選んでしまう子は、四隅という形ではなく「上のあたりが黒かった」という曖昧な記憶で答えていることが多いです。
家庭での声かけ例
まずは模様を見せる前に、「黒いマスがいくつあるか、数えながら見てみようね」と声をかけてあげてください。この問題なら「黒は4つ」とまず数を確かめておくと、あとで選択肢を見るときに「これは4つかな」と数で照合でき、ずれた1マスにも気づきやすくなります。見ている最中は急かさず、「上の段、下の段、ちゃんと見たかな」と視線が全体に届くよう、そっと順番を意識させてあげるとよいです。
覚えたあとは、「黒いところ、どんな形だった?」と、場所ではなく形を言葉にさせてみてください。「角っこ」「四隅」「バツの形」など、お子さんなりの呼び名が出てきたら大成功です。名前をつけられた模様は記憶に残りやすく、選択肢を見るときも「角が全部そろっているのはどれ?」と自分で確かめられるようになります。もし言葉が出てこなければ、紙に3×3のマスを書いて、四隅を指でなぞりながら「こことここ、ななめ向かいが黒だね」と一緒に形をたどってあげてください。
間違えたときは、正解とまちがえた選択肢を並べて、「どこが違うかな、一つずつ見てみよう」と照らし合わせる時間をつくってあげましょう。「この子は下の真ん中が黒くて、角が一つ足りないね」と、違いを言葉にして確認できると、次は細部まで見る習慣がついていきます。正解できたときは「角がぜんぶそろっているのを、よく見つけられたね」と、結果だけでなく見比べた過程をほめてあげると、急いで答える癖がやわらいでいきます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: パターン認識・チャンク化(まとまりで覚える)
- 教え方のコツ: 「四隅」「プラス字」「斜め」など、形に名前をつけて覚える練習を
- ステップアップ: チャレンジへ(黒5つ・紛らわしい選択肢)