しりとり「つぎの ことばは?」
もんだい
あいている ところに はいる ことばは どれ?
この問題の図: 4語のしりとりチェーンで、末尾の音を細かく聞き分ける力が求められます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
いちご(とけい → いちご → ごりら → らっこ)
かいせつ(おうちのかたへ)
4語のしりとりチェーンです。「い」で始まり「ご」で終わる言葉を選びます。不正解の選択肢はすべて「い」で始まる4音の言葉ですが、末尾の音が違います。末尾をしっかり聞き取る力が必要です。
- いるか → 「か」で終わるので「ごりら」に続きません
- いのしし → 「し」で終わるので「ごりら」に続きません
- いもうと → 「と」で終わるので「ごりら」に続きません
- いちご → 「ご」で終わるので正解
出題背景と育つ力
しりとりは、小学校受験のなかでも「言葉あそび」として親しみやすい一方、音韻認識力という大切な土台を測る出題です。この問題のように、とけい → いちご → ごりら → らっこ と4語をつなげる形式は、ただ言葉を知っているだけでは解けません。「とけい」を頭のなかで「と・け・い」と3つの音に分け、最後の「い」を取り出し、その「い」で始まり、なおかつ次の「ごりら」の頭の音「ご」で終わる言葉を探す、という二重の操作が求められます。耳で聞いた言葉を音のかたまりに分解し、好きな音を取り出して操作する力は、このあと小学校で平仮名の読み書きを習うときの直接の土台になります。
この出題タイプで育つのは、語彙力と音韻認識力に加えて、最後まで条件を確かめてから答えを決める姿勢です。この問題では選択肢の4つがすべて「い」で始まる4音の言葉で、頭の音だけを見ると全部が正解に見えてしまいます。そこであえて末尾を聞き分けさせることで、最初の音に飛びつかず最後の音まで確かめる注意深さを引き出しています。入試本番では口頭でテンポよく出題されることも多く、聞いた言葉をその場で音に分けて判断する力が、しりとりという親しみやすい形を借りて問われています。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、頭の音だけを聞いて答えを決めてしまうパターンです。この問題は前の言葉「とけい」が「い」で終わるので、子どもはまず「い」で始まる言葉を探します。すると選択肢はいちご・いるか・いのしし・いもうとと、4つとも「い」始まりですから、頭の音だけで選ぶとどれでも正解に見えてしまい、結局あてずっぽうになってしまいます。「い」で始まることは入口の条件にすぎず、本当の決め手は後ろの「ごりら」につながるかどうか、つまり末尾が「ご」かどうかだ、という点に気づけるかが分かれ目です。
次に多いのが、末尾の音を取り出すのが難しいというつまずきです。年中から年長の時期は、言葉をひとつのかたまりとして覚えていて、まだ音に分ける力が育ちきっていません。とくに「いちご」のように最後が濁音「ご」だと、最後の音だけをきれいに取り出すのが難しくなります。「いのしし」を「し」で終わると正しく言えても、それが次の「ご」につながらないことまで結びつけられず、途中で混乱してしまう子も多くいます。これは理解していないのではなく、音を分ける作業と条件を照らし合わせる作業を同時にこなすのが、この年齢にはまだ負担が大きいためです。
また、空欄が文の途中にあること自体に戸惑うこともあります。しりとりは前から順につなげる遊びという思い込みがあると、真ん中が抜けている形を見て、どこを手がかりにすればよいか分からなくなります。前の「とけい」の最後と、後ろの「ごりら」の最初の、両方を同時に見なければならない点が、この問題をふつうの難易度にしている理由です。
家庭での声かけ例
まずは答えを急がず、チェーン全体を声に出して読むところから始めてください。「とけい、まる、ごりら、らっこ」と空欄を「まる」や「なに」と読み替えて一緒に唱えると、抜けている場所がどこかが子ども自身に見えてきます。そのうえで「とけいの、いちばん最後の音はなあに」と問いかけ、「い」と答えられたら「じゃあ、い、から始まる言葉だね」と入口の条件をひとつ確かめます。ここで選択肢を見せると、4つとも「い」で始まっていることに気づきますから、「どれも、い、から始まるね。これだけじゃ決められないね」と一緒に困ってみせると、もう一つの手がかりを探す必要があることが自然に伝わります。
次に後ろ側に目を向けさせます。「あいているところの、つぎは、ごりらだね。ごりらの、いちばん最初の音はなあに」と聞き、「ご」を取り出せたら「だから、ご、で終わる言葉を探すんだよ」と二つ目の条件を渡します。あとは選択肢をひとつずつ「いるか、の最後は、か。ごりらにつながるかな」「いもうと、の最後は、と。どうかな」と、最後の音だけを子どもに言わせながら確かめていきます。ここで大切なのは、最後の音を親が教えるのではなく、子どもに言わせることです。声に出して言うことで、音を取り出す練習そのものになります。
正解の「いちご」にたどり着いたら、「いちご、の最後は、ご。ごりらの、ご、とおなじだね。つながったね」と、つながった瞬間を一緒に喜んでください。慣れてきたら、指を一本ずつ折りながら「と・け・い」と音を数える遊びを取り入れると、言葉を音に分ける感覚が身につきます。さらに余裕が出てきたら、いるかやいもうとを使って「いるかの次は、か、から始まる言葉なあに」と逆向きに作る遊びに広げると、しりとりの仕組みそのものを楽しみながら定着させられます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 語彙力・音韻認識力
- 教え方のコツ: 「最初の音」と「最後の音」の両方に注目する練習をしましょう
- ステップアップ: 5語以上のチェーンや、濁点(が・ざ・だ・ば行)を含む言葉に挑戦