まとめてなんという「くだもの・やさい・どうぶつ」
もんだい
それぞれ まとめて なんと いうでしょう。 したの なかから えらびましょう。
- りんご・バナナ・ぶどう → まとめて「くだもの(果物)」
- にんじん・ブロッコリー・たまねぎ → まとめて「やさい(野菜)」
- いぬ・ねこ・うさぎ → まとめて「どうぶつ(動物)」
「たべもの」は野菜も果物も含むため紛らわしい選択肢ですが、各行の3つをすべて言い表す「ちょうど良い言葉」を選ぶよう指導しましょう。
出題背景と育つ力
小学校受験の言語分野では、いくつかのものを一つの言葉でまとめて言いかえる力がくり返し問われます。この問題のように、りんご・バナナ・ぶどうを見て「くだもの」、にんじん・ブロッコリー・たまねぎを見て「やさい」、いぬ・ねこ・うさぎを見て「どうぶつ」と答える形式は、まとめ言葉(上位語)の理解を確かめる代表的な出題です。試験では絵を見て口頭で答えたり、語群から選んだりと出され方はさまざまですが、根っこにあるのは「ばらばらのものに共通点を見つけて、ひとくくりにする」という同じ働きです。
この問題で育つのは、語彙力そのものに加えて、目の前のものを仲間として分類する思考の土台です。りんごとバナナは色も形も味もちがうのに、どちらも木になる甘い食べものという共通点で「くだもの」にまとまる、という気づきは、後の理科的な分類や、文章を要約してまとめる力にもつながっていきます。やさしい難易度ですが、語彙を増やす段階から、ものごとを抽象的にとらえる段階へと橋をかける大切な一歩になります。
よくあるつまずき
この問題でいちばん多いつまずきは、語群に入っている「たべもの」を選んでしまうことです。一行目のくだもの、二行目のやさいはどちらも食べられるので、子どもの感覚としては「たべもの」でも間違いではない、と感じてしまいます。けれども三つの絵をちょうどぴったり言い表す言葉は何かと考えると、くだものの行はくだもの、やさいの行はやさいが正解になります。この「広すぎず狭すぎない、ちょうど合う言葉を選ぶ」という感覚は、年中から年長にかけてだんだん育つもので、最初は大きいくくりに引きずられやすいのが自然な姿です。
次に多いのが、一つひとつの名前は言えるのに、まとめ言葉が出てこないつまずきです。「りんご、バナナ、ぶどう」と元気に答えられても、「じゃあ三つまとめて?」と聞くと止まってしまう子は少なくありません。これは個々のものの名前(下位語)が先に育ち、それをくくる言葉(上位語)が後から育つという、ことばの発達の順番によるものです。叱る場面ではなく、まとめ言葉をまだ知らないか、思い出せていないだけ、ととらえてあげてください。
また、やさいの行はくだものや動物にくらべて身近さに差が出やすいところです。にんじんやたまねぎは知っていても、ブロッコリーを別の名前と思っていたり、これは何の仲間だろうと迷ったりすることがあります。一つでも知らないものが混じると行全体の答えがゆらぐので、ふだんの食卓で実物に触れているかどうかが、ここで差として表れやすい部分です。
家庭での声かけ例
まずは答えを急がず、一行ずつ指でなぞりながら「りんごでしょ、バナナでしょ、ぶどうでしょ」と一緒に名前を確かめてあげてください。三つそろったところで「この三つ、まとめてなんていうか知ってる?」とゆっくり問いかけます。すぐ出てこなくても、せかさず「くだものっていうんだよ」と教えてあげれば十分です。やさいの行、どうぶつの行も同じように、名前を確かめてからまとめ言葉へ、という順番で進めると、子ども自身の中に「ばらばら→ひとくくり」の流れができていきます。
「たべもの」を選んでしまったときは、間違いと切り捨てずに「たべものでもおしいね。でもね、ここのお友だちは三つともくだものだから、もっとぴったりの言葉があるよ」と声をかけてあげてください。そのうえで「じゃあ、にんじんやたまねぎはくだもの?」と聞いてみると、子どもは「ちがう」と気づき、くだものとやさいを分ける感覚をつかみやすくなります。広い言葉とちょうどの言葉のちがいを、責めずに体験させてあげるのがこつです。
ふだんの暮らしも、そのまま練習の場になります。スーパーの果物コーナーで「ここにあるの、ぜんぶまとめてなんの仲間かな」、ごはんの支度で「にんじんとブロッコリー、まとめてやさいだね」と声をかけるだけで十分です。慣れてきたら「のりもの」や「いろ」など、この語群にあるほかの仲間でも「車と電車とバス、まとめてなあに」とクイズにしてみてください。遊びの中でくり返すうちに、まとめ言葉が自然と口から出るようになっていきます。