図形変換「さんかく はいるきまり」
もんだい
左の えを みてください。おなじ きまりで、右の えは どう なるでしょう。したの えから えらんで、〇を つけましょう。
こたえ
なかに しろい さんかくが はいった まる
かいせつ(おうちのかたへ)
紫の円の中に「白い三角形」が入っています。同じルールを青緑の円に適用すると、青緑の円の中にも白い三角形が入ります。
誤答の選択肢は「白い円を内包」「白い十字(+)を内包」「十字線で4等分」です。内包される形の種類(丸・三角・十字)を正確に判別する力が問われます。
出題背景と育つ力
この問題は、左の見本「紫の円から、中に白い三角形が入った紫の円へ」という一組の変化を見て、そのきまりを青緑の円にあてはめると何になるかを考える、図形の類推です。小学校受験では、見本のペアを比べて何がどう変わったのかをことばにできるか、そしてその関係をまったく別の図形に正しく移しかえられるかが問われます。この問題のポイントは、変わったのは中身、つまり白い三角形が増えたことだけで、円の形も色も変わっていない、という点を見抜けるかどうかです。変化する部分と変化しない部分を切り分けて考える力が育ちます。
さらにこの問題は、内包される形が三角形であることを正しく見分ける識別力も同時に育てます。選択肢には白い円、白い十字、十字線で四等分されたものが並んでおり、ただ中に何か入った円を選ぶだけでは正解にたどりつけません。きまりを発見する推理力と、形の名前を正確に判別する力の両方が、一つの問題の中でバランスよく鍛えられます。年長から取り組むことで、見たものを比べて関係を見つけ、それを別の図形に応用するという考え方の土台がつくられます。
よくあるつまずき
いちばん多いのは、色に気を取られてしまうつまずきです。見本は紫の円、考える対象は青緑の円と色が違うため、色が変わるのかな、青緑だから別の何かになるのかなと、本来注目すべき中身の変化から意識がそれてしまいます。この問題できまりとして変わっているのは中の白い三角形が増えたことだけで、色はもとの青緑のままです。年中から年長にかけての子どもは、まず目立つ色や大きさに反応しやすく、形の中の小さな変化を後回しにしがちなので、これは発達のうえでとても自然なつまずきです。
次に多いのが、内包される形の種類を取り違えるつまずきです。正解は中に白い三角形ですが、選択肢には白い円や白い十字があり、中に白いものが入っているというところまでは合っていても、それが三角なのか丸なのか十字なのかまで見分けきれずに選んでしまいます。三角、丸、十字は、ぱっと見ると中に何か入った円として似て見えてしまうため、形の名前と特徴をはっきり意識していないと迷いやすいところです。
もう一つ、十字線で四等分された選択肢に引っかかるケースもあります。これは中に形が入っているのではなく、線で分けられているもので、見本の変化とは種類が違います。入っているのか分けられているのかという区別は、年長の子どもにとってはまだあいまいなことが多く、見本のきまりを最後まで言いきれていないと、なんとなく賑やかに見えるこの選択肢を選んでしまうことがあります。
家庭での声かけ例
まずは答えを急がず、見本の左右を指でさしながら、こっちのまると、こっちのまる、どこがちがうかなと聞いてみてください。お子さんが中に三角が入ったと気づけたら、すかさず、そうだね、まるはそのまま、色もそのまま、中に白い三角だけがふえたねと、変わらなかった部分まで一緒に確認してあげましょう。変化したものと変わらないものを口に出して整理することが、この問題を解くいちばんの近道です。
きまりを見つけたら、今度は青緑の円を指して、じゃあこの青緑のまるにも同じことをしてあげよう、中に何が入るかなとたずねます。ここで白い三角と答えられたら、色は青緑のまま変わらないことも、色はもとのままでいいんだよねと添えて確認してください。選択肢を選ぶときは、一つずつ指して、これは中に丸だね、これは十字だね、これは線で分けてあるねと、それぞれが何なのかを声に出して言わせると、三角形との違いがはっきりして自信を持って選べます。
できたら、中に入っている形が、丸か三角か十字か、ちゃんと見分けられたねとほめてあげてください。もし間違えてしまっても、叱らずに見本へ戻り、もう一度、中の形は何だったかなと一緒に確かめれば十分です。慣れてきたら、おうちにあるシールやおはじきを使って、紙に描いた丸の中に三角を入れてみせ、同じきまりでこっちの四角の中にも入れてみてと手を動かして遊ぶと、類推の感覚が体でつかめるようになります。
れんしゅうのポイント
- 身につく力:類推力・図形の識別力
- 教え方のコツ:「まるの中にある しろい かたちは なに?」と内包形の名前を言わせましょう
- ステップアップ:内包される形が複数ある問題や、形が変わりながら内包される問題へ