シーソー「りんご 1こ は ぶどう なんこ?」
もんだい
うえの 2つの シーソーから わかる ことを つかって、🍎1こは 🍇 なんこと つりあうでしょう。
こたえ
ぶどう 6こ(🍎1こ=🍊2こ、🍊1こ=🍇3こ なので 🍎1こ=🍊2こ=🍇6こ)
かいせつ(おうちのかたへ)
異なる単位を中継ぎで橋渡しする多段階の推理問題です。
- 1段目: りんご1個 = みかん2個
- 2段目: みかん1個 = ぶどう3個
これを「みかんを通して」つなぐと、りんご1個 = みかん2個 = ぶどう6個 になります。倍数の連鎖(2×3=6)の感覚を育てます。
出題背景と育つ力
「つりあい・シーソー」は、小学校受験の比較分野でくり返し出される定番の出題タイプです。シーソーが左右どちらにも傾かず水平になっている様子から「左と右は同じ重さ」と読み取り、それを手がかりに重さの大小や個数を推理していきます。この問題のように、りんご・みかん・ぶどうと三種類が登場し、二台のシーソーの情報をつないで答えを出す形になると、難関校でよく問われる多段階のレベルになります。この問題が「チャレンジ」に位置づけられているのも、一台で完結せず、二台を順につなぐ段取りが必要だからです。
この出題タイプで育つのは、目に見えない「重さ」という量を、シーソーのつりあいという目に見える形に置き換えて考える力です。とくにこの問題では、みかんを中継ぎにして、りんご一個ぶんの重さをぶどうの個数へと橋渡しします。一台目でりんご一個がみかん二個、二台目でみかん一個がぶどう三個と分かるので、みかん二個ぶんはぶどう三個が二つぶん、合わせてぶどう六個になります。AとBが同じ、BとCが同じならAとCも同じ、という推移律の考え方を、生活に身近な果物の絵を通して体験できるのがこの問題の良いところです。情報をつないで答えにたどり着く段取りの力は、後の算数の文章題や論理的な思考の土台になります。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、二台目のシーソーを使い忘れて、一台目だけで考えてしまうパターンです。りんご一個がみかん二個まではすぐ分かるので、そこで満足してしまい、ぶどうへの橋渡しまで進めません。聞かれているのはぶどうの数なのに、頭の中がみかんで止まってしまうのです。これは、二つの情報を同時に持ちながら考えることがまだ難しい年齢ならではのもので、理解が浅いわけではありません。一段ずつ言葉にして確かめれば、きちんとつなげるようになります。
次に多いのが、かけ算ではなく足し算で考えてしまうつまずきです。りんご一個はみかん二個、みかん一個はぶどう三個という数を見て、二と三を足して「ぶどう五個」と答えてしまう子は少なくありません。選択肢にわざと五個が入っているのも、この間違いを見越してのことです。正しくは、みかんが二個あって、その一個ずつがそれぞれぶどう三個ぶんなので、三個が二つぶん、合わせて六個になります。年長さんはまだかけ算を習っていないので、ここは数の計算ではなく、おはじきや絵で「三のかたまりが二つ」と目で見て確かめることが大切です。
もう一つ気をつけたいのが、二台目だけを見て「ぶどう三個」と答えてしまうパターンです。これは選択肢の三個にあたり、みかん一個ぶんのぶどうの数です。一台目のみかんが二個だったことを忘れ、みかん一個ぶんだけで止まってしまうと、この数を選んでしまいます。この問題は三台とも水平につりあっているので、傾いたシーソーに慣れた子だと「下がっている方が重い」というルールと混同し、つりあいはイコールだという基本を素通りしてしまうこともあります。まずは一台ずつ「これはまっすぐだから左と右は同じだね」と確認してから先へ進むと、混乱を防げます。
家庭での声かけ例
最初は二台のシーソーを一気に見せず、一台ずつ注目させてあげてください。一台目を指さして「りんご一個は、みかんいくつとまっすぐつりあっているかな」と聞き、「みかん二個」と答えられたら、次に二台目を指して「みかん一個は、ぶどういくつとつりあっている」と確認します。ここで「ぶどう三個」と言えたら、二つの事実が子どもの中にそろったことになります。多段階の推理では、この一段ずつ言葉にして確かめる手順が何より効きます。
つなぎのところは、おはじきや積み木など実際に動かせるものを使うのがおすすめです。みかんに見立てたおはじきを二個置き、「このみかん一個ずつが、ぶどう三個ぶんなんだよね」と言いながら、それぞれの下にぶどう役のおはじきを三個ずつ並べていきます。すると三個のかたまりが二つできて、数えると六個。「だからりんご一個は、ぶどう六個と同じだね」と、目で見て納得させてあげてください。三個が二つで六個という連鎖を、頭の計算ではなく手と目で体験させるのがコツです。
答え合わせのあとは、選択肢の三個や五個がなぜ違うのかも一緒に振り返ると、理解がぐっと深まります。「三個はみかん一個ぶんだけだったね」「五個は二と三を足しちゃった数だね」と、間違いやすい数の正体を言葉にしておくと、次に似た問題が出たときに自分でブレーキをかけられるようになります。慣れてきたら、果物の種類や個数を変えて出題したり、シーソーを三台つないだ問題に挑戦したりして、つなぐ楽しさを少しずつ広げてあげてください。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 中継ぎ単位での換算・推移律の応用・倍数の連鎖
- 教え方のコツ: 「りんご1 → みかん何個?」「みかん1 → ぶどう何個?」と段階を分けて確認。最後に「みかんが2こなら ぶどうは?」とつなげる
- ステップアップ: 3つ以上のシーソーをつなぐ問題、または「ちがう種類のあわせ」へ