なかまはずれ「ひとつだけ ちがうのは?」
もんだい
4つの なかから、なかまはずれを ひとつ えらんでね。
この問題の図: 4つの言葉の中から仲間はずれを見つける問題です。カテゴリ推論の基礎を鍛えます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
にんじん(やさい だから)
かいせつ(おうちのかたへ)
「りんご・みかん・ぶどう」は全て果物、「にんじん」だけ野菜です。
この問題では単に見た目で判断するのではなく、カテゴリ(上位概念)を推論する力が求められます。「これらは何の仲間か?」を自分で考え出す必要があり、しりとり(音のルール)とは質的に異なる言語的思考です。
出題背景と育つ力
仲間はずれの問題は、小学校受験の言語分野で「カテゴリ推論」を確かめる定番の出題です。この問題では、りんご・みかん・ぶどう・にんじんという四つの絵が並び、果物が三つと野菜が一つ混ざっています。出題側が見ているのは、答えのにんじんを当てられるかどうかだけではありません。残りの三つを「果物という同じ仲間」としてまとめて捉え、その枠から外れるものを一つ選び出せるか、という分類の働きそのものです。実際の試験では、絵を見た瞬間に色や形でぱっと選ぶのではなく、「これらは何の仲間だろう」と頭の中でカテゴリの名前を立ち上げ、それに合うか合わないかを照らし合わせる手順が求められます。
この力は、語彙を単にたくさん知っていることとは別物です。りんご・みかん・ぶどうという言葉を知っているだけでなく、それらを「果物」という上位概念でひとまとめにできるかどうかが問われています。身のまわりのものを共通点で束ね、違うものを見分ける分類の力は、後の学習で図形のグループ分けや文章の読み取りにもつながっていく土台になります。難易度はふつうですが、果物と野菜という子どもに身近な対比なので、考え方の筋道さえつかめれば自分の力で答えにたどり着ける、入り口にちょうどよい一問です。
よくあるつまずき
この問題でいちばん多いつまずきは、色や見た目で選んでしまうことです。にんじんはオレンジ色で、みかんも同じオレンジ色をしています。年中から年長の子は色の印象に引っ張られやすく、「色が違うのはぶどうだから、ぶどうが仲間はずれ」と答えてしまうことがあります。逆に「オレンジが二つあるから、それ以外のりんごかぶどう」と考えてしまう子もいます。これは間違いというより、まだ色という目立つ特徴から、果物か野菜かという見えない分類へと注意を切りかえる練習が足りていないだけのことが多いです。
次に多いのが、四つを一つずつバラバラに見てしまい、「三つをまとめて見る」発想が出てこないケースです。仲間はずれを見つけるには、まず多数派が何の仲間かをつかむ必要がありますが、この「グループを先に作る」という考え方は、五歳前後の子にとってはまだ新しいものです。一つずつ「これは好き、これは食べたことある」と感想で見ていってしまい、共通点でくくる視点に切り替わらないと、答えが定まりません。
もう一つ気をつけたいのが、にんじんを「オレンジ色だから果物の仲間」と思い込んでいる場合です。野菜という言葉は知っていても、にんじんが野菜だと結びついていない子は意外といます。この問題を間違えたときは、考え方が悪いのではなく、にんじんが野菜だという知識そのものがまだ定着していないことが原因のこともあります。答えを教えて終わりにせず、どこで引っかかったのかを一緒に確かめてあげると、次につながります。
家庭での声かけ例
まずは答えを急がず、「この中で、おなじ仲間はどれとどれかな」と声をかけてみてください。りんご・みかん・ぶどうを子ども自身に指でさしてもらい、「この三つは、なあに」と聞きます。「くだもの」と言葉が出たら大成功です。もしすぐ出てこなければ、「お店で売ってるとき、どのコーナーにあるかな」「デザートに出てくるのはどれ」と、暮らしの場面に置きかえて思い出させてあげると、果物という枠が立ち上がりやすくなります。その上で「じゃあ、くだものじゃないのはどれ」と問い返すと、にんじんへ自然に目が向きます。
色で迷っている様子があれば、いったん色の話から離してあげるのがコツです。「みかんもにんじんもオレンジだけど、どっちがお料理に使うかな」「にんじんは、生で食べる、それともお鍋やカレーに入れる」と、食べ方や使われ方をたずねると、見た目ではなく仲間としての違いに気づけます。「にんじんは、サラダやカレーに入れる野菜だね。だから、果物の仲間に入れないんだよ」とまとめてあげると、答えの理屈がすとんと腑に落ちます。
最後に、答えが出たら必ず理由を言葉にしてもらってください。「にんじんは、やさいだから仲間はずれ」と子ども自身の口から言えたら、それがいちばんの定着です。慣れてきたら、トマトやかぼちゃのように果物か野菜か迷いやすいものを混ぜて、「これはどっちの仲間だと思う」と一緒に考える時間をつくってみてください。正解させることより、なぜそう分けたのかを話し合う過程が、分類の力をいちばん伸ばしてくれます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: カテゴリ分類力・上位概念の理解・論理的思考力
- 教え方のコツ: 「この3つは何の仲間?」と上位カテゴリを言語化させましょう
- ステップアップ: 紛らわしいカテゴリ(「トマトは野菜?果物?」)を含む問題へ