しりとり「2つの ことばを つづけよう」
もんだい
あいている 2つに つづけて はいる ことばの ペアは どれ?
この問題の図: 連続する2つの空欄に入るペアを選ぶしりとり問題です。前後のつながりを同時に考える力を鍛えます。 図を見て、下の選択肢から答えを選んでください(音声で問題文を聞くには「よみあげ」ボタン)。
こたえ
いちご → ごりら(とけい → いちご → ごりら → らっこ)
かいせつ(おうちのかたへ)
連続する2つの空欄に入る語のペアを選ぶ問題です。3つのルールを同時に満たす必要があります。
- 1つ目の語は「い」で始まる(とけいに続くため)
- 1つ目の語の末尾 = 2つ目の語の先頭(内部のしりとりが成立)
- 2つ目の語の末尾は「ら」(らっこに続くため)
不正解の選択肢はすべて内部では繋がっていますが、末尾が「ら」にならないので らっこ に続きません。
- いか → かに:末尾「に」× らっこに続かない
- いす → すいか:末尾「か」× らっこに続かない
- いぬ → ぬま:末尾「ま」× らっこに続かない
- いちご → ごりら:末尾「ら」○ 正解
「先頭」「中間」「末尾」の3点を同時にチェックする必要があり、単一空欄のしりとりより高次の音韻認識が求められます。
出題背景と育つ力
小学校受験のしりとりは、絵を見て名前を思い浮かべ、その言葉の音を一音ずつ区切って聞き取る力をみる定番の出題です。なかでもこの「2つの空欄を続けてうめる」タイプは、ふつうより一段むずかしい応用問題として出されます。1つの空欄なら「最後の音」だけを合わせれば解けますが、ここでは「とけい」の次に入る言葉、その言葉と次の言葉のつなぎ、そして最後に「らっこ」へつながる音、という3か所を同時に成立させなければなりません。つまり、いちご→ごりらという2語をワンセットとして、入口の音「い」、内側のつなぎ「ご」、出口の音「ら」を一度に見比べる力が問われています。
この問題を通して育つのは、言葉を音の粒に分けてとらえる音韻認識の力と、複数の条件を同時に頭に置いて照らし合わせる思考力です。お子さんは「いちご」という1つのまとまりとして覚えている言葉を、頭の「い」とおしりの「ご」に切り分け、さらに「ごりら」のおしりが「ら」であることまで確かめます。この、言葉を分解して音だけに注目する経験は、就学後のひらがなの読み書きや、文を音で組み立てて読む力の土台になります。選択肢を一つずつ消していく作業は、受験の絵の問題全般で必要になる、あわてず順序立てて確かめる姿勢も育てます。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、最初の空欄の音だけを見て答えを決めてしまうことです。この問題の選択肢は4つとも先頭が「い」で始まり(いちご・いか・いす・いぬ)、さらに2語の内側もちゃんとつながっています。ですから「とけいの次だから『い』で始まる言葉」とだけ考えると、どれも正解に見えてしまい、いか→かにや いす→すいか を選んでしまいます。最後の「らっこ」につなげるには、2つ目の言葉のおしりが「ら」でなければならない、という出口の条件を見落とすのが典型的なミスです。
年中から年長のはじめのお子さんは、言葉を音の連なりではなく「いちご」というひとかたまりの絵として覚えているため、おしりの音だけを取り出すのが苦手です。とくに「ごりら」のように3音の言葉だと、最後の「ら」だけに注目するのがむずかしく、「ご」や「り」につられてしまうことがあります。空欄が2つ並んでいることで考える音の数が増え、最初の条件を確かめているうちに最後の条件を忘れてしまう、ということも起こりやすくなります。
もう一つ気をつけたいのが、絵から名前を読み違えるつまずきです。たとえば「らっこ」を「あざらし」、「ごりら」を「さる」と思い込むと、音そのものがずれてしまい、正しく考えても答えにたどりつけません。間違えたときは、考え方がずれているのか、それとも絵の名前の読み取りがずれているのか、まず絵の名前を一緒に声に出して確かめてあげると、つまずきの原因が見分けやすくなります。
家庭での声かけ例
まずは矢印にそって、左から順に名前を声に出すところから始めましょう。「とけい、(あいてる)、(あいてる)、らっこ」と一緒に読み、空欄が2つ続いていることを指で差して確かめます。そのうえで「とけいの『い』の次だから、最初は何の音で始まる言葉かな」と入口の音を、続けて「いちばん最後は『らっこ』につながるから、おしりは何の音で終わってほしい」と出口の音を、お子さん自身に言わせてあげてください。「い」で始まって「ら」で終わる2語、という両はしの条件を先に固めるのがこの問題のコツです。
選択肢を見るときは、ひとつずつ最後の言葉のおしりの音を指で差しながら確かめます。「いか・かに、おしりは『に』。らっこの『ら』とちがうね」「いす・すいか、おしりは『か』。これもちがう」と、声に出してバツをつけていくと、消去法で残る一つがはっきりします。最後に「いちご・ごりら、おしりは『ら』。らっこにつながった」とつなげて読み、とけい→いちご→ごりら→らっこと全部を通して一気に唱えると、正解した気持ちよさが残ります。
慣れてきたら、絵を見ずに音だけで遊んでみてください。「『い』で始まって『ら』で終わる、2つの言葉のしりとり、ほかにもある」と問いかけると、いるか→かめら のように自分でペアを作る楽しさが生まれます。逆に保護者が「とけい、◯◯、◯◯、らっこ」と空欄を声で出し、お子さんに埋めてもらうのもおすすめです。指で音を一つずつ数えながら確かめる習慣がつくと、3つ以上の空欄や濁点を含む言葉が出てきても、あわてず両はしから考えられるようになります。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 音韻認識力・同時並行の思考力・しりとりの構造理解
- 教え方のコツ: 「最初の音」「間の音」「最後の音」を指で差しながら声に出して確認しましょう
- ステップアップ: 3つ以上の空欄、濁点(が・ざ・だ・ば行)を含むペア