みぎから見ると どう見える?(つみき 11こ)
もんだい
つみきを みぎから 見ると、どう見える かな?
こたえ
みぎ うえに のぼっていく かいだん の シルエット
かいせつ(おうちのかたへ)
3×3の床の上に、左の真ん中(中段)に2段、奥の真ん中(後列中央)に3段のつみきが積まれています。
右から見ると、観察者の左手側に「手前のつみき」、右手側に「奥のつみき」が見えます。よって右奥の3段が観察者の右側に高く、左中央の2段が真ん中に見えて、階段状のシルエットになります。
四方観察のいちばん難しい型である「立体物の側面投影」を、3つの段差で読み解く問題です。
出題背景と育つ力
四方観察は、ひとつの立体を前後左右のどの位置から見るかによって見え方が変わることを理解する単元で、小学校受験では難関校を中心にくり返し出題されてきました。この問題はその中でも特に難しい「側面から見たシルエットを選ぶ」型です。3×3の床にしきつめたつみきの上に、左の真ん中だけ2段、奥の真ん中だけ3段という高さのちがいがあり、それをみぎ側から見たときの形を四択から選びます。こたえは、みぎうえへのぼっていく階段のようなシルエットになります。実物では「左中央の2段」と「右奥の3段」という別々の場所にある山が、みぎから見ると重なって一枚の絵のように見える、という点がこの問題の核心です。
この型を通して育つのは、目には見えない反対側や側面の様子を頭の中で組み立てる空間把握力と、高さと奥行きという二つの情報を同時に処理する力です。実際にその場所へ移動しなくても「あちらから見たらこう見えるはず」と想像できる力は、図形の単元だけでなく、地図の読み取りや日常の物の扱いにもつながっていきます。年長から小1にかけて少しずつ伸びていく力なので、今すぐ完璧でなくても、考える経験を重ねること自体に価値があります。
よくあるつまずき
いちばん多いつまずきは、「いちばん高いつみき(奥の3段)」だけに目がいって、低い方の2段を絵に入れ忘れてしまうパターンです。みぎから見ると、左中央の2段は階段の中ほどとして見えるはずなのに、これを見落とすと段差が一つ足りないシルエットを選んでしまいます。選択肢の中にも、わざと2段ぶんを抜いたものや、高さの順番を逆にしたものがまぎれているので、低い部分まで丁寧に数える習慣がないと引っかかります。
次に多いのが、左右の向きが頭の中でひっくり返ってしまうつまずきです。みぎから見ると、自分から見て手前にあるつみきが画面の左に、奥にあるつみきが右に来ます。つまり「奥の3段」が絵では右側に高くそびえる形になりますが、上から見た図のままの左右で考えてしまうと、階段の向きが逆のシルエットを選んでしまいます。年中から年長の時期は、自分の体を基準にした左右と、紙の上の左右を切りかえることがまだ難しく、ここでの混乱はごく自然な発達段階のものです。
もう一つは、奥行きと高さがごちゃ混ぜになるつまずきです。みぎから見たときに見えているのは「横から見た高さの段々」であって、床の奥行きそのものではありません。3×3の床を上から見た形と、横から見たシルエットは別物だと切り分けられず、床のマス目をそのまま絵に持ちこんでしまう子もいます。これは立体を二つの方向から同時にイメージする力が育つ途中だからこそ起きるもので、責めずに見守ってあげたいところです。
家庭での声かけ例
まずは紙の上だけで完結させず、つみきやレゴ、ティッシュ箱などで同じ形を実際に作ってみることをおすすめします。3×3に九つ並べたあと、左の真ん中に1個積んで2段、奥の真ん中に2個積んで3段にします。作れたら「上から見てみようね」と言って一度真上から眺め、どこにどれだけ高いつみきがあるかを指でさして確認します。この「上から確認してから横に回る」という手順を踏むだけで、見え方がぐっとつかみやすくなります。
次に、お子さんの体を実際につみきのみぎ側へ移動させて、「いまどんな形に見える?」と声をかけてあげてください。このとき「いちばん高いのはどこかな」「その手前に、もう一つ低い山があるね」と、高い段と低い段を一つずつ言葉にしていくと、低い2段の見落としを防げます。さらに「みぎから見ると、奥のつみきはどっち側に見える?」と問いかけ、奥のものが絵の右に来ることを体で確かめさせると、左右の取りちがえもおさえられます。
絵を選ぶときは、いきなり四つを見比べるのではなく、「階段は右と左、どっちにのぼっていくかな」「段は何段あるかな」と、向きと段数の二つを先に決めてから選択肢を見るとまちがいが減ります。正解できたときは「ちゃんと低いほうのつみきも見つけられたね」と、見落としやすい部分に気づけたことをほめてあげてください。まちがえても「反対側から見たら難しいよね、もう一回つみきのところへ回ってみよう」と、実物に戻って確かめれば大丈夫です。あたたかく繰り返すうちに、頭の中だけで側面を思い描けるようになっていきます。
れんしゅうのポイント
- 身につく力: 段差・奥行きの両方を含む側面シルエットの読み取り
- 教え方のコツ: 一度上から見せ、つみきの位置と高さを確認してから側面に回る
- ステップアップ: 4方向すべてのシルエットを一覧で比べる問題へ